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終末ダンジョンの機装兵  作者: 結城 からく


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第1話 後編

 ドラゴンが大きく息を吸い込む。

 口の奥で真っ赤な炎が輝いていた。


「お、おい! マジかよッ!?」


 叫んだ俺は扉を閉めて走り出す。

 その直後、爆炎と共に背後で扉が吹き飛んだ。

 さらにドラゴンが壁を壊しながら部屋の外に這い出してくる。

 俺は悲鳴を上げて逃げた。


(ヤバい、しくじった! くそ、欲張らずにさっさと逃げときゃよかった!)


 殺気が一気に迫ってくる。

 次の瞬間、背中に鋭い痛みが走った。

 たぶん爪で切り裂かれたのだ。


「ぐっ!?」


 よろめいた俺は、転倒する寸前で耐えて走り続ける。

 ここで止まったら終わりだ。

 背中が熱いが気にしない。

 目に涙を滲ませながらも懸命に突き進む。


(まずい、本当に死ぬ! 嫌だ!)


 俺には目標がある。

 ダンジョンで死んだ親友の夢――Sランクハンターになることだ。


「Fランクの俺には無理かもしれないけど……諦めて死ねるかよォッ!」


 叫びながら全力疾走で走っていると、壁に小さな穴を見つけた。

 俺はほとんど反射的に転がり込む。


 ぼんやりと明るいその空間には、古びた機械が捨て置かれていた。

 大きな金属の球体に手足が付いている。

 球体の上部は蓋のように開いており、人間が乗り込めるようになっていた。


「何だこれ……ロボット?」


 戸惑う俺だったが、ドラゴンの足音を聞いて機械の中に逃げ込む。

 球体の内部には様々なレバーやボタンがあった。

 俺は片っ端からそれらをいじってみる。


(ダンジョンにある機械なんだ! 何か攻撃能力とかあるはず! それか脱出装置でもいいんだけど……)


 滅茶苦茶にボタンを押していると、球体に光が灯る。

 そしてどこからともなく無機質な女の声が聞こえてきた。


『魔力認証が完了しました。新たなマスターとして登録します』


「え?」


『燃料が枯渇しています。魔石を投入してください』


 操作盤の一部が展開して、筒状の穴が現れた。

 よく分からないが、ここは従うしかない。

 俺はポーチに入れておいたプチスライムの魔石を穴に注ぎ込む。


「こ、これでいいのかな」


『燃料の投入を確認。最大量の0.000000001%が補充されました』


 音声が流れた直後、壁を崩してドラゴンが室内に顔を侵入させてきた。

 狂暴な瞳が俺を見下ろすように睨んでいる。

 俺はひっくり返って叫んだ。


「わっ!? あ、あいつを何とかしてくれぇっ!」


『命令を受諾。自動戦闘モードに移行します』


 刹那、機械が大きく跳躍する。

 その手が霞み、ドラゴンの顔面に鋼鉄の拳を叩き込んだ。

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