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白雪姫とラブラブ朝ご飯

「来ちゃいました」


 旅行から帰ってきた次の日の朝、インターホンが鳴ったから出てみると、笑みを浮かべた制服姿の姫乃が玄関前に立っていた。


 今日は月曜で学校があるため、一緒に登校しようということだろう。


「おはよ。だいぶ早いね」


 まだ朝の七時前なので、学校に行くにはまだ早い時間だ。


「おはようございます。彼氏であるタカくんに朝ご飯を作りたくて」


 頬を赤らめて『彼氏』を強調している姫乃が可愛いが、隆史からしたらまだ眠気が取れていない。


 本来ならまだ寝ている時間だからだ。


「嬉しいよ」

「あ……んん……」


 まだ眠気はあるとはいえ嬉しいので、隆史は姫乃を自身に引き寄せてから口付けをした。


 もう沢山感じているが、何度しても唇の感触は気持ち良くてずっとしていたい。


「タカくんが私を求めてくれる……幸せ過ぎますよ」


 ギュっと幸せを感じるかのように抱きしめられた。


 どうやら姫乃は求められることで幸せを感じるらしい。


「とりあえずリビング行こう」

「はい」


 頷いた割に離してくれないは、少しも離れたくないからだろう。


 昨晩だって本当は一緒にいたかったはずだが、帰ったのは疲れを考慮してのようだ。


 一緒にいたら絶対に求めてしまうし、今日は疲れが残っていたかもしれない。


 昨晩は寂しかった麻里佳のせいで疲れはしたが。


「抱きついたままリビング行くの?」

「はい。くっついていたいので」


 このままでは授業以外ほぼほぼイチャイチャすることになりそうなものの、隆史は姫乃とくっついたままリビングまで移動した。


「もっとイチャイチャしてたいですが、ご飯を作るので離れますね」


 少し名残り惜しそうな声だったが、確かに離れなければご飯を作ることが出来ない。


 姫乃は隆史から離れ、キッチンに行ってエプロンを身に着けて朝ご飯を作り始めた。


☆ ☆ ☆


「あーん」


 テーブルに並んでいる朝ご飯は洋食で、姫乃はマーガリンが塗ってあるトーストを隆史の口元まで持ってきた。


 隣同士に座っているため、あーんってして食べやすいだろう。


「あーん」


 もちろんあーんってしてもらって食べる。


 ちなみに麻里佳は一度家まで来たが、昨日お姉ちゃんでいられると分かって嬉しくなったのか、姫乃を見て自分の家で食べることにしたらしい。


「美味しい」


 何度食べでも姫乃の手料理は美味しく、つい頬がほころびてしまう。


「良かったです」


 えへへ、と笑みを浮かべた姫乃は、美味しく食べている隆史を見て嬉しくなったようだ。


 本当に可愛いし、この笑顔をいつまでも守っていきたい。


 そしてこの可愛らしい笑顔を守るためには、少なくともひなたの問題を解決しなければならないだろう。


 恐らくは向こうもテストが終わってそろそろちょっかいを出してくるだろうからだ。


「もっと食べてくださいね。ん……」


 今度はおかずであるウインナーを口に咥えた。


 口移しで食べさせてほしいのだろう。


 初体験を終えてから女の子が棒状の物を口に咥えると少しエロく感じたのは黙っておくことにした。


「ん……」


 口移しをご希望ということで、隆史は姫乃が咥えているウインナーを食べていく。


 もちろん姫乃が作ったご飯だから美味しいし、いつも以上に美味しく感じるのは恋人になったマジックがかかっているからだろう。


 同じくらいの味だとしても、他の人より恋人が作ってくれた方が美味しく感じる。


「これから毎日私の手料理を食べさせてあげますね」


 本当に毎日作ってくれるだろう。


「んん……」


 嬉しすぎてキスをした後、あーんや口移しで姫乃の料理を食べた。

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