表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

92/146

自宅でイチャイチャ

「戻って来たー」


 少しばかり箱根を楽しんだ後、隆史は姫乃と一緒に自宅に帰ってきた。


 この旅行はかけがえのないものになり、今も幸せな気分だ。


「やはり少し名残り惜しいですね」

「そうだね」


 一生の思い出になる旅行だったのだし、もう少しいたいと思っていても不思議ではない。


 キャリーバッグを部屋の隅に置き、二人してベッドに座って密着する。


 もう初体験は終えたが、付き合い出したばかりだから若干恥ずかしい。


 箱根ではそこまで恥ずかしくなかったのは、旅行マジックがあったからだろう。


 もちろん少し恥ずかしかったが。


「でも、また行けますから楽しみです」


 えへへ、と笑みを浮かべた姫乃は、再び旅行に行けるのを楽しみにしているようだ。


 確かに旅行というのは楽しいもので、再度行きたいと思っても不思議ではない。


 隆史だって行きたいと思っているのだから。


「二人きりではないけど、二年生だし修学旅行があるね」


 もう少し先になるが、学生生活最大のイベントといえる修学旅行が待ち構えている。


 誰もが楽しみにしている行事の一つだろう。


「ですね。部屋が二人きりでないのは残念ですけど」

「修学旅行では無理だね」


 学生行事で男女二人きりの部屋になるわけがない。


 アニメなどで男子が女子の部屋に行くイベントがあったりするが、現実では早々出来ることではないだろう。


 教師にバレたら停学の恐れがあるのだから。


「でも、一緒に回ることは出来ますね」

「うん」


 確か修学旅行での班は男女混合で組めるはずなので、一緒に回るのは可能だ。


 ただ、旅行の時のようにイチャイチャしながら、というのは難しいだろう。


 二人きりで回るわけではないのだから。


「タカくんとの思い出がいっぱい増えていきますね」

「だね」


 まだ始まったばかりなのだし、これからいくらでも思い出を増やしていける。


 いっぱいイチャイチャしてデートにも沢山行って思い出だらけの人生にしたい。


 それは姫乃と一緒にいれば可能だろう。


「そういえば前にロシア語で言ってた意味を聞いてみたら愛してるだったんだね」

「あう……誰に聞いたんですか?」


 姫乃の頬が赤く染まった。


「親がロシアにいるから聞いてみた」

「うう……何か恥ずかしいです」


 既に気持ちは分かっているのだが、どうやら恥ずかしいようだ。


「可愛い」

「あ……」


 抱きしめられた姫乃の口から甘い声が漏れた。


「こんなにも幸せで凄いです」


 腕を背中に回してきた姫乃は、本当に幸せそうだった。


 グリグリ、とおでこを胸板に擦りつけてくるのが本当に可愛い。


「タカくんといるとずっと幸せですね」

「俺も姫乃といるとずっと幸せ」


 もう姫乃を離すことなど考えられないくらい幸せだ。


 恋人が出来て幸せを感じない人は中々いないだろうし、初めてなら尚更。


「タカくんが幸せなのは嬉しすぎます」

「俺も姫乃が幸せなのは嬉しい」


 先程から同じ言葉を口にしているが、実際に嬉しいのだから仕方ない。


 本当に嬉しいのだから。


「そういえば式部さんがいませんね」

「家族で出かけてるんじゃないの?」


 今日の夜に帰ってくることは伝えてあるが、予定より早く帰宅したから麻里佳がいなくても遅くはない。


 ただ、夜にはこの家にいるだろう。


「では来る前に沢山イチャイチャしないといけないですね」


 どうやら付き合っていても、麻里佳との絡みは許してくれるらしい。


 独占欲はあるものの、交友関係まで壊したくないのだろう。


「そうだね」

「んん……」


 沢山イチャイチャした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
[一言] もう、ついでにイタしているところを麻里佳さんに見られて、「弟じゃなかった、男の子、いえ、男だった……」と恋心を自覚して、泥沼化してみて下さい。 くっそうらやましいです。 更新、ありがとう…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ