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お互いに我慢しない

「すいません、タカくんを独占させてください」


 美希が帰って少しした後、姫乃に抱きつかれた。


 どうやら嫉妬してしまったらしく、ギュっとくっついてきて離れない。


 彼氏が他の女の子といたら嫉妬しても仕方ないだろう。


 恋人を独占したくなるのは当たり前の感情だし、隆史だって姫乃を独占したい。


「いっぱいしていいよ」


 彼女に独占したいと言われて嫌な気分になるわけもなく、優しく姫乃の頭を撫でる。


 本当なら麻里佳や美希と絡んでほしくないのだろうが、そこまで文句を言ってこない姫乃は凄く優しい。


 だから独占したいと言ってきたら独占させるのが筋だろう。


「んん……」


 軽くついばむようなキスをし、嫉妬の気持ちを無くしてあげる。


 完全に無くなるわけではないだろうが、しないよりマシだ。


「タカくんとキスすると幸せで頭がポワーンとなります」

「俺もだよ」


 蕩けたような表情になった姫乃は、本当に幸せなのだろう。


 キスは愛情表現の一つであり、姫乃にとっては特別なようだ。


 特別なのはこちらも一緒なため、キスをすると本当に幸せな気持ちになる。


 あまりしすぎると興奮してしまうが。


「一生離れちゃ駄目だから」

「離れませんよ」


 独占欲があるのは隆史もなため、姫乃の背中に腕を回して彼女の柔らかな感触を独占する。


 もう何度もこの柔らかさを感じているが、いつ感じても飽きがこない。


 むしろずっと感じていたいほどだし、こういったことをいつでも出来るのは彼氏の特権だ。


「二人きりだと我慢出来なくなるね」

「はい。でも、それでいいんですよ」


 グリグリ、とおでこを胸に押し付けてくる姫乃が可愛い。


 恋人同士になってから毎日のように愛し合っているため、お互いに我慢を知らない子供みたいだ。


 やっていることは子供ではないが、我慢出来ないあたりが子供だろう。


「タカくんには我慢してほしくないので」


 くっつきながら破壊力抜群の台詞を言われると理性が吹き飛びそうになる。


 このままベッドに押し倒しそうになるくらいに。


 押し倒してしまっても抵抗されないだろうが。


 逆に彼女に抵抗されたらされたで傷ついていまうし、抵抗は一切されたくない。


「お腹が空いたのであればご飯を作りますし、眠くなったら胸や太ももを枕代わりとしてお貸しします。エッチなことだって大歓迎ですので」


 話し始めた当初の初々しさはほとんどなく、今の姫乃は本当に積極的だ。


 じれじれというのも全然感じさせない。


 好きな人限定というのが嬉しい限りだし、このままずっとイチャイチャしていたい気持ちにすらさせる。


 まだ学生だから興奮しすぎて避妊しないわけにはいかないが。


「だからいつでも、言ってください」


 本当にいつでも求めてきてほしそうな瞳に見つめられた。


 以前だったら恥ずかしさでのたうち回っていたかもしれないが、今ではその恥ずかしさはあまりない。


 全くというわけではないものの、一度体験すれば恥ずかしさは減るものだし、今は恥ずかしさより欲求が勝る。


 それが男というもので、彼女がしていいと言うのであれば我慢しない。


「じゃあ全く我慢しないよ」

「はい」


 いつでもしていいと言われて我慢するわけもなく、隆史は姫乃を押し倒して愛し合った。

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