白雪姫との幸せな夜
「いっぱいタカくんの欲求を満たせました」
えへへ、と笑みを浮かべた姫乃は、隆史に抱きしめられながらそう呟いた。
日曜の夜に沢山抱いてしまったから疲れているかもしれないが、姫乃のセクシーな下着のせいで欲求が抑えられなかったのだ。
早速着てくれて嬉しかったし、何よりさらに離したくなくなった。
「姫乃と二人きりだと止まらないや」
何度も抱いてしまったため、もう二人きりだと本能が抑えられない。
「止まらなくていいです」
グリグリ、とおでこを胸板に擦りつけてきた姫乃は、本当に本能のまま襲いかかっても良いと思っているようだ。
本能を抑えられるくらいなら、自分にぶつけてほしいのだろう。
最愛の彼女が出来て本当に幸せだ。
「私の幸せはタカくんの欲求を満たせることなので、止めてほしくないです」
隆史のワイシャツを着ている姫乃は、さらに興奮させたいのかさらに密着してくる。
「あ……」
足を絡めてきて敏感なことに当たったらしく、姫乃の口から甘い声が漏れた。
少し当たっただけで声が漏れてしまったのだし、沢山抱かれたせいで敏感になったらしい。
先程まで抱かれていたのもあるかもしれないが。
「こんな声出されたら我慢出来ないよ。明日から学校なのに」
ただでさえ沢山抱いてしまって疲れているのに、またしたら明日は体力が持たないかもしれない。
でも、したいというのは事実であり、我慢出来る保証はどこにもなかった。
「我慢なんてしてほしくない、です。それに明日一日くらいなら休んでもいいじゃないですか」
学校を休んで二人きりでいたら間違いなく止まらないが、一日中家でイチャイチャしたい気持ちもある。
それほどまでに隆史は姫乃にメロメロだ。
「絶対に我慢はやぁです。我慢させるくらいなら私がタカくんを我慢しなくていいように身体に教えこみます」
どうやら隆史の我慢によって姫乃のヤンデレが発動するらしく、彼女の瞳から光が失われた。
流石に監禁とかはないだろうが、このままでは本当に抑え込まれることになる。
「我慢は身体に毒ですからね。私で満たせばいいんですよ。これから先ずっと一緒なんですから」
恐らく姫乃は隆史がどれだけ麻里佳と仲良くしようとも別れるつもりはないだろう。
「うん。そうさせてもらうよ」
「はい。んん……ひゃあ……」
早速だが欲求を満たさせてもらうことにした。
☆ ☆ ☆
「本当に、本当に幸せ、です」
隆史に抱かれた姫乃は、本当に幸せを味わうかのように涙を流した。
好きな人に抱かれるのは女性にとって幸せなのだろう。
抱けれて幸せを感じたためか、姫乃の瞳は光が戻っている。
「俺も幸せだよ」
ギュっと姫乃を抱きしめて幸せを共有する。
好きな人を抱くのがこんなにも幸せなんて少し前まで思ってもいなかった。
もちろん思春期になってから性欲はあったが、付き合うまで恥ずかしくて手を出すなんてしなかったからだ。
でも、付き合ってエッチなことをするのは、愛を確かめる意味でもある。
そうでなければする意味などない。
「どれだけ私を喜ばせれば気が済むんですか?」
抱かれて嬉しさを噛み締めていたのにさらに嬉しいことを言われたからか、姫乃はさらに涙を流す。
「ずっと気が済まないよ。もっと幸せにしたいから」
我ながらキザな台詞を言っているな、と思うが、どうしても姫乃を幸せにしたい。
ただでさえ麻里佳の件で嫉妬させてしまっているのだし、幸せにしないなんてあり得ないことだ。
「もう……本当に一秒たりとも離れられないです」
「離れなくていいよ」
麻里佳という幼馴染みの問題がある以上、隆史は離れないことで姫乃を幸せにさせる。
そうでなければ嫉妬を我慢してくれている姫乃に申し訳ない。
だからこそ疲れていても姫乃が抱かれることで幸せを感じるなら抱く。
絶対にこの幸せを逃したくないから……。




