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序の幕
友情。
絆。
友達。
親友。
これら全ては素晴らしいものだという印象があるだろう。
利害関係を超えた他人同士のつながり。そこにまつわる行動は大抵が良い事とされる。
しかし、友情の末の行動が必ずしも人として正しい行動なのかどうか。それは自信を持って「そうだ」と言えるものではない。
「友のために」「仲間のために」それだけ聞けば美談になるかもしれない。
だがそれが、本当に友のためになったのか。それは正しいことなのか。
それを判断するのはいったい誰なのか。
今宵、書き綴られる物語はそんな物語。
来栖旅館での一件を終えた後、我々が巻き込まれた、および、巻き込まれにいったお話だ。




