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ネガティブな俺、異世界転生して食通になる  作者: ちかず
第2章 キーナン国
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就職日誌

ー就職日誌ー


僕の村はとても貧しい。

サラディーナでは、珍しくもないけど最近では、飢餓で死亡する人もいる。

僕の兄弟は、多く、僕は7人兄弟の三番目。

だから、下の兄弟の為に家を出て働くしかなかった。

でも、特技も魔術も持たない平凡な僕を雇ってくれる所はなかなか無くて、途方に暮れていた時、ある噂を聞いた。



「本当だとも。友人の商人の男が実際に見たって。」

「お前、それは担がれてるんだよ。

今時、そんな好条件で働く場所なんか、ないない。」

「だから!カナベルの食材探し協会は、違うんだって。俺みたいな平凡だって、雇ってくれるんだから。あー、俺も結婚してなければ、カナベルまでいくんだがなぁ。」

。。。酒場での会話を耳にした僕は、縋る思いでカナベルに向かった。

もう、路銀も尽き倒れる寸前で、面接。

「いいんだね。白い契約書を交わしても大丈夫なんだね。」

何度も念押しされたけど、僕は何回も頷いた。

そうして、僕の就職場所はカナベルの南の森となった。




今、僕がいる所は、物凄く大きな門。

森の中を協会の人達に連れられて、僕と他にも二人、この門までやってきた。

門の前には、厳つい身体の男たちが仁王立ちしていた。

「許可証は、持ってますか?」

許可証?

「はい。」

馬車に乗る協会の人が、何か書類を出す。

「おー、ようやく新人が来たかぁ。待っていたぞ。」

そんなにこの好条件の職に就く人達は足りないのかなぁ?

門をくぐると一層驚く。

一本道は、途中から4本に分かれていた。

そこからは、まさに驚きの連続そのものだった。

4本の道には、看板が立っていた。

看板には。。。。


「塩田工場方面」

→キノコ・ハーブ乾燥室もこちら。

→本部・寮などの施設もこちら。

(食堂・託児所・公園・売店・病院などもこちらです。)

→食材図書館もこちら。→特別許可書持参の事


「船工場」

→各道具作り工場もこちら

→馬車や怪馬の厩もこちら


「麹工場」 →特別許可書2を持参の事

→ヤンバル麹研究会もこちら

→ペユ倉庫


「畑」予定

→滋養強壮剤工場予定


あちこちに建つ立派な建物や大きな倉庫など、遠くまで見渡す事が出来ない程の大きさに慄きつつも馬車は進む。

やがてら本部と書かれた看板のある超立派で建物で降ろされる。

田舎者の僕は、もういっぱいいっぱいだ。

流されるままに、案内の人の後を行く。

正直、驚き疲れた。

小さな村出身の僕にとって、この職場が分不相応と身にしみるてたその時、男の人が僕らを迎えに来ていた。

疲れ気味の片目の男の人だ。

「ようこそ。塩田村へ。私は、この村の副代表を務めるナゼルと言います。

みなさんをお待ちしていました。

ほんとーに。。。」

な、涙目?なぜ?

「みなさんを、これから代表のところれお連れします。どうぞこちらに。」

それから広い建物の中をグルグル歩いてようやく重厚な扉の前に立った。

「失礼します。新しく来たみなさんをお連れしました。」

部屋の中は、大きな机と椅子。

そして、応接セットには、物凄くガタイの良い男性がいた。

「みなさん、ここ塩田村にようこそ。

大変お待ちしておりました。

私は、ここで代表をしておりますヤンバルと申します。」

「えっ、あのヤンバル様。。食材探し協会にその人有りと言われた魔獣退治の腕前とどんな肉でも美味しく出来る驚異の調理の腕前を持つシェフとしても三国に知らぬ者とてないと言われた、あのヤンバル様?」

一緒の馬車で来た、新人仲間の一人が突然喋り出す。

(凄い。。。正に、立て板に水だな。しかし、僕だってヤンバル様は知ってるけど、本当なのかな?そんな凄い人のところで働けるなんて。。。夢みたい。。。だけど。。)

「ははは、そんな名で呼ばれてた事もあっか。

ここはな。本当に重要なのところだ。たぶん、これからのこの世界にとって、大切な場所となる。

大袈裟に聞こえるだろうが、本当だ。

ここを作った本人はな、美味しいものを食べたいと単純な願いを込めてたが、それこそが本当は難しい。だからこそ、働きがいもある。

頑張って欲しい。我らの仲間にようこそ!」

ヤンバル様程の偉い人に仲間と言われ、世界にとって大切な仕事と言われ。

僕は、身体の底から何か熱いものがこみ上げて来る気がした。



そして、今!

最後に案内された僕らの寮の部屋。

二人部屋の中は、それぞれベットやテーブル、簡単な箪笥や棚などがあり充実した備品まで備わっている。

夢じゃないよなぁ。

ふかふかのベッドの上で、僕は明日からの仕事への不安と期待でいっぱいだった。


そういえば、村の真ん中に立っていたあの『お頭』と書かれた像は、誰なんだろう。。。

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