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ネガティブな俺、異世界転生して食通になる  作者: ちかず
第2章 キーナン国
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新たな動きーキーナン王室ー

ーとある場所でー


「姫様が出奔されて早10年。月日の経つのは早いものですな。」

寂しそうな声が呟く。

「我らの悲願の為にも早いお帰りを願いたいものですが。我らの力不足こそが原因。情け無い限りです。」

悔しさの滲む声が答える。

「伝令!姫様が近くお戻りになられる予定です。」

「なんと!」「おー。」

いくつもの声が、喜びと驚きを声に乗せる。



ーキーナンの王広間ー


「伝令が参りました。」

「伝令!カルエラ村、村長よりの緊急救援依頼。

コアンの森でサーマル村やリエド村など多数が井戸の水が枯れ始める現象が発生。カルエラ村に近隣の住民が集まり、食糧不足が深刻。至急食糧支援求む。」

赤い豪華な椅子に座る王は、金髪の髪をなびかせてその端正な顔立ちを曇らせる。

「やはり、報告通りですな。精霊の加護の森で井戸の水が枯れるなどあり得ません。この異常事態には何かあると考えなくては。サラディーナだけの問題ではありません。」

宰相のブナンベルトが話す。

そこに更に伝令が来る。

「伝令!ゼッヘルからの伝令です。」

「ご報告します。

コアンの森で異常事態発生。サーマル村など多数の村で井戸の水が枯れ、川も干上がっている。

原因は、ララパンと判明。大木に寄生する魔獣の一種で根を張り近くの魔力を吸収。これらに寄生された森ではら木々が枯れやがて、川の水も枯れていく。この駆除には、マルマーサが必要。

原因究明は、異邦人『圭』によるもの。

尚、泉周辺にもララパン発生による被害。

精霊に危機迫る事態。

しかし、この事態に、異邦人『圭』の魔力による歌声で泉復活。精霊族の伝説の能力に擬似。

この歌声に、精霊も顕現す。

更に、『圭』より魔力を吸収のち、祝福を授け泉周辺の復活を成す。


また、カルエラ村の危機に際しても、この『圭』の提案により食糧提供される。これにより、危機脱出。近隣住民の感謝が集まる。

更に、ララパン駆除の為、マルマーサ捕獲作戦に乗り出す模様。

確認不足なれど、村人の中にスパイ混雑。

ただ今、確認中。」

静かに聞いていた王が立ち上がる。

「今こそ、動く時。宰相、頼んだぞ。」

覇気のある声が響く。

宰相の顔が渋る。

「はっ。」




カルエラ村では、フーの治療が始まった。

魔力を限界まで放出する事が、かなりの危険な状態だと皆の認識だが、精霊の祝福により思ったより軽度ですみそうだ。

話し合いが続いている中、圭はすでに眠り込んでいた。

「呆れたものよ。あの様に魔力を精霊に取られた挙句、何度も歌に魔力を乗せて放出するとは。いやはや、異邦人のバカらしい程の力、見せてもろうたわい。流石の圭でも、疲れたと見える。

しかし、マルマーサとは。。。また難題がきたの。」

ドルタンドの言葉に一同が頷く。


圭の眠る部屋の前でひとり、メルビスが扉に向かって、深く頭を下げた。




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