ラッキースルースキル発動?
ここは、どこ?俺は、誰?
あ、ヤバイ、遊んでる場合じゃなかった。
なんでか、一人きりです。
周りは、木!だけ!
確か、宿屋の近くの森に来ていたはず。
アーナとその仲間達一行様と来ていたはず。。。
誰かー。いませんかー。
やっぱ、俺、迷子?
ちょっと前まで皆んなと歩いておりました。
えーっと、魔獣(大っきな猪似)が出て戦いが始まって。。。それから、邪魔ばかりになり困って。
後ずさりしてたら、足の下に地面がなくなってーおむすびころりんの要領で落下、で、今!
おかげさまで怪我無し。ふわふわの落ち葉だまりに着地です。
あー。やっぱりラッキースルースキルかぁ。
最近、ついてんなぁと思ってたんだよな。
あぁ、どうしよう。
こんな時、頼りになるはずの(笑)コンピュータはダンマリだしなぁ。
ヘルベルトー。
ナリーナさーん。
ドルタンドさーん。
。。。
近くの大木に寄りかかり、少し休む。
どーしていいかわからないから、木に付いている蔦を引っ張って暇潰し中ー。
ぱちっ。蔦がズルズル出て千切れた。
ちっーこい実が沢山なってる。
茶色の可愛いヤツ。
【キンコンカンコン♪大当たりです!
その茶色の実は、チーストと言ってマメ科の食材。蛋白なお味の中にコクもあり薄く甘みさえ感じる一品。
圭、やるじゃん!】
マジかぁー。ラッキースルースキルどした?
ヤッホー!味噌だ、味噌ラーメンだ。
だけど、、、一人だ。
それから、暇な俺のやる事は結局、チーストの実の収穫作業。学ラン脱いで服に大量に貯めた。
ホクホクしていた俺は、後ろにさっきの猪もどきが迫っていたのに全然、気がつかなかった。
背中に感じる「ふー、ふー。」って言う息を感じて振り返る。
ギャー!!!!!
律儀にチーストの実を抱えて走り出す。
まぁ、理性が働いてないので放棄するの選択肢がないだけだけど。
ヤバイよー。とにかく走る!
もう、これなら一着間違いなしのスピードで走る。
やばいよー、どーすりゃ良いの?
ドン!
左側から、大きな火の玉が飛んできて猪もどきに当たる。一発だった。
はー。はー。助かった。
もう、立てない。
座り込んだ俺の元へ、チーム:アーナとその仲間達が揃う。
「一体、どこへフラフラ行ってたんだ。だから、ヤンバル(猪もどきの名前)に追いかけられるんだ。」
怒ってるヘルベルトに何か言いたいけど、顔見ると心配させたのが分かる。
いいヤツだからな。
こんな怪しい異邦人に律儀に礼をするようなヤツだからなぁ。
「ごめん。」珍しく素直に謝れた。
でも、それからが大変だった。
ナリーナは、実しか見ないし。(まだ、目が合いません。。。)
ドルタンドは、ナリーナに相変わらずチョッカイかけるのみ!潔し!じーさんは男の鏡だ。
また、ヘルベルトに背負われて宿屋に戻る。
意外に治癒の出来るドルタンドに魔法で身体を見てもらって、無事確認。
その間にも、チーストの実しか見てないナリーナに、コンピュータ情報を伝える。
後ろで聞いていたヘルベルトが驚いている。
味噌や醤油の加工などは、宿屋を離れて行う事になる。何でも横取りが結構あるらしい。
こえーなー。相変わらずこの世界!
とにかく、薄ーい味の野菜のスープみたいなのを宿屋で食べてその日は寝た。
ラッキースルースキル。
ヤツはどんなんだ?
ラッキーなのか、アンラッキーなのか?
とにかく、明日こそ美味しい味噌汁飲みたい。