屋台、完売。でも結局旅に出る!
13話の誤字脱字を少し直しました。
開店で〜す。
ヘルベルトは、簡単な木の枠組みを作ると、テーブルいっぱいにコロッケもどきやサカナンの実の様々な料理を並べる。
全然、宣伝してないのに、すごい人だよ。
でも、何処にいたのかなって思う。。
張り切って、俺も包んで渡したり呼び込みしたりする。
でも、すぐに材料がなくなってラランをまた茹でるところから始めたりする。
気がついたら、もうお昼時。
そして、完売!!!
やったー!何かやり遂げた感があって充実した。
本当は異邦人嫌いのサラディーナの人達から嫌がられて、かえって売れなくならないかなと心配だったんだ。
でも、大丈夫だった。
ヘルベルトが庶民はあまり気にしないって。
俺の印象も、弱っちくてあまり異邦人っぽくないんだって。
まぁ、良かった。ヘルベルトに迷惑かけなくて。
家の中に入ると、奥さんの作ってくれたラランの炒め物があった。
労働の後のメシ、最高ー。
俺がのったりしながら、食べてるとヘルベルトが
提案してきた。
「圭。お前の才能は本物だ。
あんなに近くに沢山の食材を探し出すなんて。
考えられない。
しかも、新種ばかり。
どうだ?
俺と組んで食材探しの旅に本格的に出ないか?」
えー。嬉しいような、ちょっと嫌な予感も。
ちょっと考え込んでると、ヘルベルトが
「何が問題だ?」と畳み掛けてくる。
「正直、旅がシンドそうで。さっきの山でも厳しいのに。。。それにヘルベルト、奥さんと娘さんどうするの?」
足の裏は、強く反対してる!
疲れそうな予感しかしない!
「圭、今この国は飢饉の最中なんだ。
正直、圭に食べさせるものだって厳しい。
食材探しをして、同業者に卸す。
そうすれば、苦労も小さいし楽出来る。」
。。。
マジか。そう言えば、ご飯がない感じが最初のころしたよな。俺、やっぱ鈍感。
だけどなぁ〜。危険って言ってたし、ヘルベルト強行軍好きだしなぁ。
あー。どーしよ?
【食材探しの旅、必ず成功する。
美味しい物好きのお前には、ぴったりだぞ。】
おや、珍しい助言だな。
自信ありげだ。ちょっと怪しいけど、やるしかないのか?美味しい物食べたいしー。
「わかった。ヘルベルト。行くよ。
但し、危険なしで俺の体力の方に合わせてくれ。
マジ、ヘルベルトすごすぎ!」
苦笑いのヘルベルトは了解した。
旅〜。着たきり雀の俺、持ち物なし。
ちょっと臭いけど、大丈夫かな?
クンクン自分を匂ってたら、ヘルベルトが浄化の魔法をかけてくれた。
旅仕度があるって、ヘルベルトはお出掛け中。
俺は、奥さんからこの世界の話を教えてもらう。
ケッコーファンタジーな世界だった。