第8話
文の感じが少し、いや大部分が変わってるかもしれないですΣ(゜Д゜;≡;゜д゜)
「ほ、本当に、付き合っているんですか?」
誰かが言った。その瞬間、全員が食い入るように見てきた。やっぱりシュネはモテるね! シュネは傷跡があっても、大丈夫。皆そんなことで苛めたりなんかしない。それどころか、虜にされちゃうよ。
取り敢えず、ここは僕が言っておいた方が良さそうだね。
「そうです! 僕が彼氏です!」
少し恥ずかしいな。でも、シュネは可愛いから何れこうなることは分かっていた。だから、そういう時にちゃんと宣言しとかないと。後々面倒な事になるだろうし。これは美少女とイケメン以外の男子が付き合った時のテンプレとも言えるからな。
「ふざけるなよぉ…… 何でお前なんだよ……」
あれ? 憎悪の念でも来るのかと思ったら、予想外の羨望の眼差し?
「絶対おかしいぞ! サッカー部エースの僕よりも可愛い彼女だなんて!」
いや、おい。それは言っちゃ駄目だろ。そこの女子から完全に怒りが漏れてますよー。
「や、野球部エースはそんなことには屈しない! 略奪してみせる!」
いや、あんたも何言ってるの。あなたって確か彼女いたよね?
ほら、あそこらへんから殺気が来てません? 何人か気付いて青ざめてますよ……
「わ、私のか、彼氏は直奈くんだけでしゅっ!」
いつまにか僕から手を離したシュネが頬を紅潮させ、スカートをくしゃっと掴みながら叫んだ。胸がキュンキュンしちゃうよぅ。
全員が唖然としている。でも、この状況どうやって片付けよう。
「おーい、お前らー。まだテスト残ってますけじょ? あ、かんだ」
救世主様。メシア。この瞬間、僕は救われました。混沌が生まれかけていた、冷たい空気となったこの場を一瞬で戻した。テストはまだ残ってるのは事実。復習でもしようかな。勿論、ここはシュネとね。
「シュネ、僕と少し復習しよ?」
「うん! あ、私、本当に直奈くん以外にはありえないからね?」
「分かってるよ、僕もシュネだけだよ!」
今まで気づくことの無かった周囲から、急に冷気が流れてくる。これはエアコンのものではなく、天地が返らないように当たり前の流れだろう。しかし、ここで反応してはいけない。
「次の数学の範囲はこれだから--」
「ちっ」
誰の目にも明らかだろう敵意の視線。先程まで元のわからない発言を意識し、張り合っていた彼女の姿は目の前に無い。例の視線は、僕と彼女が復習を始めた事を確認すると、波が引くように沈黙が大半を占める空間に戻っていった。
そう、波が引くように。
実力テスト終了後、僕は囲まれていた。テストが終わった事により、先生に注意される危険性から解放された。怒濤の質問ラッシュ……
「シュネさんとはいつからなんだ?」
「シュネさんに何かしたのか? お前に負けるはずは……」
「シュネちゃんは8歳の外見が好きなのか?」
「彼女に金でも握らせたのか?」
等々。いや、お前それらの質問で僕を犯罪者にでも陥れたいのか。1つ僕も少し気になるのがあったけど、それだけ反応もせず、シュネの元へ向かった。
「あ! 直奈くん! 帰ろう!」
「勿論、この空間を早く抜け出そう」
「うん」
シュネが苦笑いで返事するなんて。最近、人との関わりにも馴れてきた彼女にそうさせるとはな。我関せずを突き通そうとしているが無理がある。彼女の心を蝕んでいる気配は無いから何も言わないが、そうなったら覚悟しろよ?という視線できつく周囲を見た。
「はぁー、直奈くん、私今日なんか凄く疲れたよ~」
「僕も疲れた、質問攻めが酷いなぁ。シュネは辛くなかった?」
「うん、大丈夫だよ! 心配してくれてありがとう!」
そう言って彼女は僕の手を隣から握ってきた。女の子の手って細くて折れちゃいそうだけど、柔らかい。だからつい、僕も優しく握ってしまった。
「ひゃっ、直奈くん?」
「こうやって帰っちゃ駄目かな?」
「全然だ、大丈夫だよ」
恋人繋を僕はしている。人生でこれを出来る日が来るなどと思わなかった。いつも以上に彼女の存在を強く感じられる。気を利かせたのか、流石にそこまでするほどの人達ではなかったのか、ついてくる人はいない。
彼女がこれでもかと言うほど目を開き、頬を紅潮させている。だが、離さなかった。僕は突然彼女の手を引っ張り、顔を近付けた。そして、その距離はゼロになっていた。
女の子特有の香り、触れ合っている事で感じるその体温、少しぶつかる柔らかい何か。それら全てが魅力を放ち過ぎて僕は虜になっていた。そこで一度離して、もう一度した。最初のよりも、深く。
「シュ、シュネ、もう少しで家に着くからか、帰ろうか」
「そ、そそうだね」
彼女の家は僕のそれとあまり離れていなかった。だから、デート後はいつも自宅まで送ることにしている。まぁ、僕も自宅まで送られるような外見なんだけどね。親に心配をかけそうな。
彼女の家に送るまで僕たちは、一言も話すことが出来なかった。接吻したからだ。それでも手は離さなかった。
「じゃあね」
そう言って彼女は僕の頬に唇を触れさせた。僕は自分の頭からボンと湯気でも出る気がした。そんな姿を見た彼女は満足した表情で手を振った。
初めての作品でとても拙い文構造など課題は多いですが、評価をしてもらえると励みになります!
いつも読んでいただきありがとうございます!