小さな花畑で
掲載日:2026/03/13
彼女は 無邪気に笑っていた
この 小さな花畑で—
彼の住んでいた町が 真っ赤な炎に包まれた
たくさんの人たちが どこからか 攻めてきていて
各々が 魔法を操って
街の人々や 建物を 次々に襲っていく
そこら中 死体や 破片だらけ
悲鳴を上げながら 一心不乱に 走っていく人たち
中には 小さな子どもを抱えながら 逃げようとしている人や
ケガをした足を引きずりながら 何とか 避難をしようとしている人もいる
火の粉が飛び散って 彼の衣服に 張り付いていく
いちいち払っている暇もなく 彼は何とか 街一面を見渡し
その状況を 確認する
本当は もう目も当てられないほどの この状況から
一刻も早く 抜け出して 逃げだしてしまいたかった
こんな悪夢 早く 夢なら覚めてほしい
そうはいっても 逃げ出すわけには いかなかった
この現実と向き合い 次々と兵士たちに 指示を出していく
何とか魔女の首をとって この悪夢を 終わらせなければ
花束を抱えた少女の横を通り過ぎ 彼は 剣を構えたのだった




