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”風を喰らう者”
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翌日、長老が語った。
「最果ての地に、魔界へと通じる扉がある。すべての“部位”を集めし者には、一つの願いが叶うという……」
「願いが叶う……？」
「だが、教団に背いた今、もうこの村にはいられまい。カイ、お前は……どうする」
カイは立ち上がった。背中の黒い羽が、静かに揺れる。
「行くよ。俺は、エリシアを救う。どんな手を使ってでも」
傍らの少女が、静かにうなずく。
こうして、二人は旅に出た。
これは、悪魔の部位を集める旅。風を喰らい、願いを追い求める者の、長き冒険のはじまりだった。
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