無口な天使の七星さん
俺、黒崎湊の母さんが再婚した。
今日はその再婚相手の子供に会う日なのだ。
いや、だから。うん、、
おかしいのだ。
こんなところに。
学年一の美少女、七星光がいるのは。
なんでこうなったんだっけ?
「七星さん、ばいばーい」
俺の友達、横田が言う。
横田が声をかけた人物、もとい七星光さんは銀髪に碧眼の美少女。クラス、いや学年一の美少女である。ほとんど人と話さないことで有名で無口の天使なんて呼ばれてる。
その七星さんは横田と俺の方を一瞬だけ見た後、少し目をキョロキョロさせて
「ぁぅ」
と言ってそそくさと逃げるように帰った。
「ちえっ、まだ七星さんと話せなかった……」
俺は横田の肩に手をやった。
「横田、お前めげないよなぁ。そろそろ諦めろよ」
「いや!俺は必ず学年一の美少女と仲良くなるんだ」
ちなみに横田が七星さんに声をかけて50日目。無視された回数50回。
……いやもう無理ゲーだろ。
「横田ってば、また七星チャンに声掛けてたの?」
篠崎有紗はまじウケるーといいながらスマホをいじる。こいつは正真正銘のギャルだ。
「黒崎、横田。今日めーちゃんとカラオケ行くんだけど、一緒行かない?」
「おっいいぜ。黒崎もいくよな?」
「いや、俺は今日母さんの再婚相手に会う日なんだ。」
「あぁ、なんか言ってたね?じゃあカラオケいけない?」
「うん」
まじかぁと篠崎はため息をついた。
「横田はどーでもいいけど、黒崎とは遊びたかったなぁ」
「おい!どういうことだよ!?篠崎」
「横田おつ、俺帰るねー」
そして家に着き、家のドアを開けると、アニメ声で歌われた音楽が聞こえた。
不審者か!?と思った俺は急いで部屋に駆け込む。
そしてそこにいたのが七星さんだったのだ。
「るびるびcute!ひよひよぴよぴよ!はいっきゃわぃぃぃ!」
七星さんはパソコン(俺の)を前にして、手にペン(イエローの蛍光ペン。俺の)をもって雄叫び?をしている。だいぶやばくね?
誰だよ。七星さんに無口の天使なんてあだ名つけた奴。こんなに喋ってるんだが。
「ルビィちゃんまじ天使。死ぬ。浄化される。心の底からゴートゥーヘル」
何言ってるんだ七星さん。ヘルは地獄だ。
「私はルビィちゃんの古参ファンだからね!世界中のルビィちゃんファン共!ははははははははは!崇めろ!私とルビィちゃんを!あ!が!めーろ!あんまり喋ったことの無い黒崎くんのパソコンを勝手に借りて生誕祭ライブを見れるくらいにはファンなんだか」
ぱちっ
「あっ」
目が合ってしまった
「あやたかちはぁあばあば」
だんっ!と音をたてて七星さんが倒れる。
「な、七星さーん!?」
この後わかったのは、母さんの再婚相手は七星隆起という人だった。七星さんの父親である。
つまり、七星さんと俺、黒崎湊は兄弟になってしまったのだ。そして、七星さんとの同居生活がはじまるのだ。
……いや大丈夫か?これ
ロリ系美少女ヒロイン大好きです!
投稿頻度遅めですが読んでいただけるとはっぴーです!