後からでも
明日に向かうなら、
屋根は低くした
ほうがいい。
平屋の頃のように。
二階や三階に
上り下りするより、
明日に向けて、
時間をかけたい。
都会じゃ平屋は
部屋が狭くなって、
難しいだろうけれど、
叶えたい夢。
景色を壊すなと
鼓膜が破れるほどの
声で怒鳴ってみたい。
心の奥の叫び。
二階や三階に、
もっと積上げて、
我が物顔にするな。
ビルだらけにするな。
電話の向こうで、
誰かが謝っている。
邪魔者になって、
不安が顔を出す。
明日に向かうなら、
真夏の西瓜の
甘さのような、
旬の力が欲しい。
二階や三階に、
無駄な時間を
仕舞いこめば、
そこから腐敗する。
塞ぎこんだままじや、
時間も無駄になる。
今の旬の力を、
自分を絞り出せ。
不安を受け入れて、
明日に向かいたい。
ありのままを
受け留めたい。
二階や三階に、
上り下りするなら、
明日に向けて、
嫌がらずにする。
何しろその主は、
旬の力を持つ
自分なんだから。
自分だけなんだから。
明日に向かうなら、
自分の腕が一番、
自分を掴めると
気がつけばいい。
二階や三階に、
もっと積み上げて、
誰かが積み上げて、
竹林を破壊。
難しく思わずに、
感じるままでいい。
自分を積み上げて、
破壊しないように。
縛られた腕で、
不安を掴んで、
捨て去るだけだ。
明日に向かうなら。
やり遂げるだけだ。
家の屋根を
低くするのは、
その後からでもいい。