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たとえばこんな異世界ライフ  作者: れのひと
第1章 白石 直人
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6話 空間魔法

 その後クラスタと別れ、1人になったので再び外に出た。魔法とスキルを一通り確認して使用してみるためだ。


 ざっと見たところこんな感じか。




 火魔法→火の矢、壁がでる。

 水魔法→水の矢、壁がでる。

 風魔法→風の矢、壁がでる。

 土魔法→土の矢、壁がでる。

 光魔法→回復、周りを照らす。

 闇魔法→足止め、緊張をほぐす。

 氷魔法→氷の塊、周りを冷やす。

 雷魔法→雷の矢、雷を纏う。

空間魔法→空間自由設計、住める。

生活魔法→クリーン5、クリーニング5。




 属性魔法はほとんど攻撃魔法なんだな…スライムに試し打ちしてみるか。


『ファイアーアロー』


 スライムに向かって手を前にかざした。

 火の矢のよなうなものが刺さりスライムは倒れた。


 ……うん。しょぼい。レベルが低いからかな?魔力をたくさん使うイメージしてみるか。


『…………ファイアーアロー‼︎』


 大きな音がして土煙があがった。煙が晴れると目の前には深い穴が開いていた。


 ……うん。ひどいことになった。練習しないとだな。


 ファイアーウォールも使ってみると、魔力の込めかたで壁の厚みが変わることがわかった。


 さて、矢と壁以外の魔法も確認するか。


 『ヒール』回復した。『ライト』光った。

 『ホールド』動けなくなった。『リラックス』和んだ。

 『アイスブロック』氷だ。『フリーズ』凍りそう。

 『クラード』スライムが雷を帯びている。触ったらばちばちした。


 ここまではレベル1の魔法だったが残りは少しレベルが高いから慎重にいこう。


 『クリーン』自分にかけてみた。服もあわせて綺麗になった。『クリーニング』ちょっと効果がわからない。


 …ふむ?まあいいか。

 さて、問題はこの空間魔法だよな…


 目の前に手をかざし『ディメンションウォール』と唱えた。すると水面のような波打ちをみせている場所があるのがわかる。さわってみると手が中に消えた。さきほどスライムから出たペットボトルを入れてみる。再び手を入れてペットボトルを出してみる。


「便利!中はどうなっているんだ?」


 住めるみたいだし入ってみるか。


 おそるおそる頭をいれてみる。中は真っ白でどこが壁だかわからない広さがあった。その中にペットボトルが転がっていた。


 適当に入ってるんだな…息も出来るみだし入るか。


 そのまま空間の中に入っていった。ただの真っ白な空間かと思ったが、入り口から少し離れると色に変化がある。それでもかなり遠そうなので確認は出来ないが白い範囲か使用出来る空間なのだろうと思えた。


 まあ、いずれ確認するということで。

 さて、空間自由設計か。




 空間自由設計『クリエイト』

――――――――――――――――――――――――――

 物を作る事が出来る。使用する材料により材質、強度が変わる。付与をすれば魔法具にもなる。『ディメンションウォール』の中では材料は消費しない。ただし、外への持ち出しが出来ない。

――――――――――――――――――――――――――



 なるほど。


『クリエイト』


 試しにボールを作ってみる。弾力がある。手を離すとバウンドした。それを手にもったまま外に出てみる。手には何ももってない。


「本当に持ち出せないんだ。」


 一人で納得した後、しばらく思考を巡らせる。ニヤリと笑うと『ディメンションウォール』の中に戻っていった。






「出来た!」


 どれくらい時間がたったのだろうか。ひたすら『クリエイト』で物を作っていた。その空間の中には、ソファー、

ベッド、テーブル、収納棚複数が並んでいた。他にもテレビやお風呂も作ったが、テレビはそもそもこの世界にないので映る番組がない。お風呂は水と温めるのはなんとかなるけど、排水方法が思いつかなかったから保留となった。


 まじで住めるわっ


 ソファーに座ってみる。ふわふわする。連続で魔法を使った疲れが出てきたのかそのまま眠ってしまった。




「うーん…ここは……」


 目を開けるとソファーで寝ていた。魔法の使いすぎで眠った事を思い出した。収納棚を開ける。その中には『アイスブロック』で作った氷とペットボトルが入っている。1本取り出し喉を潤すと、這うようにして空間から出た。


「お腹すいたな〜」


 そのまま仰向けに寝そべる。


 そー言えばスライムしか見たことないからご飯どうすればいいんだろう?


 そんな事を考えながら空を眺めた。


 色んな魔法、魔物の存在は楽しめるけど、夢の中で寝て

お腹がすく…変なの〜


「あー動きたくねー」


 だらだらと転がっていると、


「ナオトさん?こんなとこにいたんですかっ」


 と、クラスタが声をかけてきた。


「大丈夫ですか?怪我はしてないですか?昨夜宿に戻らなかったと聞いたのですがどうしたんです?」

「一度にいわれても…」


 言われて気がついたという顔をして、クラスタは頭をさげた。


「怪我はないですか?」

「スライムで怪我は流石にしないよー」

「宿にに戻らなかったのはなぜですか?」

「それについては後で見せるよ。それより……」

「……?」

「お腹すいた〜」


 クラスタは驚いた顔をした。そして笑い出した。


「…あ。ひとまずこれどうぞ。」


 何もない空間からパンを取り出した。


「そうかクラスタも空間魔法あったけ。」


 パンを受け取り食べながら会話を続けた。


「はい。レベル5なので程々に沢山収納できます。確かナオトさんは10でしたよね?レベル10の方周りで見た事なくて、住めるとだけ聞いた事があります。」

「あーうん。それで色々試してたらそのまま寝ちゃって、宿戻りそこねたんだ。」

「まあ。」

「中見てみる?」


 最後の一切れを口に放り込み呪文を唱えた。


『ディメンションウォール』


 目の前に揺らいだ空間が現れた。おそるおそるクラスタが入りその後に続いて入った。

 中に入るとあまりの広さにクラスタが立ち尽くしていた。


「すごいです。7まではサイズの違う収納魔法でしかないんですが、8から中に入れて、3段階のサイズがあります。」

「なるほどねー。これも魔法だから使えばいずれレベルあがるんでは?」

「それがちがうんです。空間魔法だけはレベルの上がる条件がわからないままなので…」


 レベルが上げにくいってことか。


 ソファーに腰掛けペットボトルを差し出す。


「水とサイダーどっちにする?」

「では、サイダーをお願いします。…あら?冷えてますね。」

「ああ、氷の中で冷やしてるから。」


 クラスタは収納棚の中を覗きこんだ。


「……ああ、あの方と同じ考えなのかしら。」

「あの方?」

「い、いえお気になさらず…」


 少し嫌そうな顔をしてた?まあ、しつこく聞かない方がいいかな?


「あ、そうだ。食べ物はどうやって調達したらいいのかな?周辺はブルースライムばかりで困ってたんだ。」

「地上には液体系とフルーツくらいしかドロップする魔物はいないですね。ですので、ダンジョンに行きましょう。」

「ダンジョンあるのっ?」


 まじかっ


「ギルド登録と、ランクがEであれば入れます。」

「あっランクあげてない!」

「…そうですね。水を数本もって一度ギルドへ行きましょうか。納品の依頼ならアイテム渡せばその場で完了に出来ますし。」

「そういえば水の納品とか見たことあった!」


 ランクを上げるためにギルドに向かうことになった。この後ダンジョンにいくことに浮かれているのか、足取りが軽く感じた。

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