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きゅうこめ。
ベッドに腰かけただけのはずなのに
聞きなれた水の音がしたかと思えばもう世界が変わっていた
紺色を何重にも塗ってビーズを縫い付け敷き詰めたような空
下を見れば紺がどんどん暗くなっていて何も見えない
ここはどこ?
ここはどこ?
とりあえず眠っていないので
ベッドに腰かけただけですので
一際大きなお星さまとお月さまの間で眠ろうか
ベッドはないけど針金細工の宝箱を開けてシーツを敷こうじゃないか
よく見れば私以外にも人がいる
他の人は宇宙服で
ゆらゆらふわふわ
ここはどうやら宇宙のようだ
私一人、パジャマで宙に浮いてる
ゆらゆらふわふわ
申し訳ないけど
今日はもう疲れちゃったよ
「短いけど今日はここまで、少ないけど今日はここまで」
と、向こうから声が聞こえた
月の裏側から兎が手を振り笑っていた