第二話 しつこい
既読無視してたら数十件ものメールとスタンプが入ってた。
‘‘しつこいです。これ以上するならブロックします’’
‘‘あ、はい( ´・ω・`)ゴメンナサイ’’
‘‘それで、何の用ですか?というかなんで連絡先知ってるんですか’’
‘‘明日暇でしょ?俺と遊ぼと誘おうと思って!連絡先は親つて☆’’
ーーハルトをブロックしましたーー
ブロックした数秒後に電話が掛かってきた。
「大神サン酷いよ!ブロックしないでよぉぉ」
「いや、その前に電話番号も知ってる時点で気持ち悪いですしブロックして正解だと思いました」
「正解だと思った、じゃないよぉぉお……俺はただ大神サンと仲良くしたいだ……」
「ならその、さん付けはやめてください」
「えっ!仲良くなっていいの!?」
「誰も仲良くなろうとは言ってないです
あなたにさん付けで呼ばれるとなおさら寒気がするんで」
「うえー……じゃあ大神もカラステングじゃなくて!ちゃんと名前で呼んでよ」
「知るか
あなた次第ですから、それでは」
プツッと電話を切る。もう知らね
prrrrrrr……
「あぁもう!なんですか鴉羽!いい加減にして下さいよ!!」
「やっと名前呼んでくれたね!やった!」
「………………はぁ……
鬱陶しい……
で、明日何時にどこへ行けばいいんですか?」
「へっ……?」
「へっ、じゃねーよ
あなたが誘ったんだろーが
あぁそれとも嘘でしたか?」
「う、嘘じゃない!
11時に迎えに行く」
「分かりましたよ、それではまた」
今度こそちゃんと切ることが出来た。しつこいのは苦手だ。
「…………
外で着れるような服あったかな」
しょうがない一度、奈瑠美さんにでも聞いてみるか……。
ちょうど下からオレを呼ぶ声が聞こえてきた。
「……あのご飯前にごめんなさい、その明日に友達(らしき人)と遊びに行くんで服を見繕ってもらいたいと思いまして…………その……」
箸の落ちる音が鳴り響く。 地雷踏んだ!?
そんな杞憂もすぐ終わる。
「凛ちゃん……!やっと、やっと言ってくれたね!
貴方聞いて!凛ちゃんが私に服を見繕ってくれって!!」
どっどういうことだ!?
「なにぃ!なら作って作って作りこんでいた凛の服がお披露目できる!!こうしちゃいられない、早く食べて服を選ばないとな!」
「えぇそうね!」
「うぇ……うえぇ…………」
相手が誰であるか伝える前に服を選びぬき、早めの就寝についた。義母も義父もとんでもなく心配性で二人ともデザイナーだとかなんとか…………。
そして唯一の問題があった。鴉天狗のやつ、オレのこと男だと思ってるからだ。
これはこれで胃痛胃痛…………。
二話ともに見ていただきありがとうございます。
ちなみに女の子の一人称が’’オレ‘‘だったり、‘‘ボク’’だったりするとテンション上がります。
凛ちゃんは中学生のころに基本体が出来てました。鴉羽くんはこの小説を書くにあたり創り上げたキャラクターです。
これからも細々と書いていくつもりです。不定期な更新ですが生暖かい目で見ていってください。