表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/14

5:100年前 教師だった頃のちび神様

5:100年前 教師だった頃のちび神様

 100年ほど昔。ちび神様は、ちび神様になる前は、小さな学校の教師だった。それなりにやりがいも感じていて、自分の生徒を幸せにしたい、と考えていた。実際、教わった生徒の多くは、教師に教わり、新しい世界へと旅立っていった。

 あるとき、何をするにも自信が持てない生徒がいた。先生は何とかこの子に自信をつけさせてあげたいと、色々なことにチャレンジさせた。はじめは怖がっていた生徒も、次第に色々なことを出来るようになった。しかし、ある日、その生徒は自信がつきすぎてしまったのが、休日に一人で遊びに出て、うっかり大きな怪我をしてしまった。そして、生徒は目が見えなくなってしまった。生徒の親はとてもその子を可愛がっていて、変な自信をつけさせた教師が悪いと責めた。教師は、とても自分を責めた。

 またある時、何をするにも自分勝手で、自信満々で文句ばかりを言っている生徒がいた。何とかその生徒に周りを見る目を持ってもらいたいと、様々な世界を伝え、そして、時には頭を打たせて間違いに気づかせたりした。少しずつ、生徒は謙虚な姿勢を身につけ、人の話に耳を傾けるようになった。しかしその時、その生徒はいじめにあい、人の話に耳を傾けるようになったが為に、沢山の悪口や非難をきくことになった。その生徒は耐え切れなくなって、雨の中家を飛び出し、先生と親が必死に探して何とか保護されたが、数日間、高熱を出した。そして、生徒は耳が聞こえなくなってしまった。「人様に面倒かけやがって」と生徒に怒る親を見て、教師はまた自分自身のことを責めた。

 「世界なんかしらなくていい。僕じゃだめなんだ。」と、ちび神様は念を押した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ