表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/86

埋葬 3

 現場では人々がざわつき、不穏な雰囲気になっていた。飛行訓練の中止が発表されたのだろうか。それとも祐樹とマウリカ、ガトゥの争いが皆に知られたのか。真相は祐樹には分からなかった。

 祐樹はざわめく人込みを抜けて、滑走路で待つウィルとオービル、梨奈のもとへと向かった。ウィルとオービルは少し疲れた様子で飛行訓練が中止になったと祐樹に告げた。

 彼らの手には祐樹が見つけた金属素材が幾つも握られている。訊けば翼のあちこちに取り付けられていたという。

 ウィルとオービルはマウリカの裏切りに落胆していた。二人はマウリカの動機、そして今どこにいるかを祐樹に尋ねる。祐樹は二人を混乱させるだけだと分かっていたので答えなかった。

 ウィルとオービルはトラブルが事あるごとに起こるのに胸を痛めていた。ウィルは頬を拭い、憂えた思いを口から零す。それはとても詩的だった。

「カルマだ。バベルの塔を神はお気に召さないらしい」

 バベルの塔。それはまさに彼らの発明した飛行機そのものだった。天に届かんばかりの発明を「神」が戒めたと、ウィルが感じてしまったとしても無理はない。

 ラングレーとの論争、ラングレーの自殺。そして悲劇を乗り越えての再出発に立ちはだかるトラブル。ウィルは物憂げだった。金属素材を丹念に調べるオービルも沈みがちだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ