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しゅくめい おぶ ねこ

あるところに、ノラ猫の黒猫がいました。


彼には夢がありました。


それは、日本一、いや世界一いけててかっちょいい(自称)黒猫になることでした。

それは、簡単に要約すると、誰の追随をも許さない、全ての猫たちを跪かせ服従させるゴージャス極まりない黒猫のことである。



そのために、彼はまず、神殿にある銀の首輪を手に入れました。あらゆるトラップから逃れられたのは彼一匹です。大抵恐れて近寄らないのに、彼は一切怖がりません。



その後に、私白猫を雇い、政治活動の記録というお手伝いをさせられる日々。

これも、私のしなければならないお仕事なので仕方ありません。




でも可愛いところもあるんです。

知り合いの人間の女の子が住んでいる部屋のドアの前に、「ごめんね」と爪で引っ掻いた果物の実をしょっちゅう置いてくんだとか。

でもね、彼は「ごめんね」という言葉の意味を知らないんです。猫の世界ではニャー語が使われていて、私みたいな書記くらいじゃないと人の言葉を訳すことは出来ないんです。ニャー語でも彼は「ごめんね」なんて言ったことないです。


彼は人間が、人間に「ごめんね」と言われて喜んでいる姿を見て、意味を聞かずに私に筆記させてそんなことしてるんですね。そんなだから猫缶も貰えず撫でてももらえず、くすくす笑って見られてしまうんですね、あぁ、すれ違い。これはただひたすらに一番を目指した猫のしゅくめいなのです。




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