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ギルティス―本能の楽宴―  作者: Blue NOTE(ぶるの)
第一章§夢現流浮
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01 MUGEN Loop

 この作品は、

『虚無の識閾』という原作のコンセプトを引き継ぎ、

 大幅に改稿、修正、再構成したものです。



 円形の池があったとする。そのほとりを周ることにする。

 いつまでも、いつまでも。

 中心を軸に。

 1周して出発点に達したとしても、休息の暇もなく歩き始める。

 何周も何周も。果てのない旅へ。

 ただし、そこに「再び同じところに戻った」という概念はない。

 ある1点を終点に定めようとしても立ち止まることはできない。まだ先に道はあるのだから。

 そこに行動の選択権はない。

 そこにあるのはただ1つの前進である。


 出発した1時間前と現在とでは陽の傾きが違う。

 出発した12時間前と現在とでは周囲の色が違う。

 出発した1ヶ月前と現在とでは疲労の度合いが違う。

 出発した1年前と現在とでは世界それそのものが違う。


 限りなく果てのない旅を続けたとしても、あらゆることが違ってくる。


 夢の世界と現実世界もまた同じ。

 現実で睡眠し夢想に落ちたとしても、それは前進。

 夢想で起床し現実に浮いたとしても、それは前進。

 現実世界から夢の世界へ進み、現実世界へ再び至ったとしても、それは「現実世界へ戻った」わけではなく「夢の世界から進んだ結果、現実世界へ抜けた」こととなる。

 夢の世界へ迷う以前の現実世界と以後の世界とではまったく違う世界モノだ。

 ただ自分の存在が同じだけ。

 ただ周囲の状況が同じだけ。

 時間はいつでも流れている。

 浮遊はせず、絶えず流動しているのだ。

 夢と現が交互に繰り返す大河を、ただひたすらに流離さすらうだけだ。




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