ぶらりひとり旅
整体の後は特に何も変わったように思えなかったが、
3日後に用事があって電車で1時間程のところに出掛けることになった。
比較的大きな街なので用事を済ませた後は、普段行けないお店に寄ったりした。
かまこが歩けなくなる少し前にも用事があって来たのだが、
その時にそれまで気が付かなかった神社を見つけて、お参りをした事を思い出した。
その神社の歴史は古く徳川家康公ゆかりの神社でもあった。
街中にひっそりとたたずんでいたが、綺麗に整備されていて、参拝者も後をたつことがない。本殿の横にはお稲荷様がある。
かまこはどちらかというとお稲荷様のお狐様が苦手でいつもなら立ち寄らないのだが、何故かその時は鳥居をくぐってお参りをしていた。
その頃かまこはすでにあの上司から逃れたくて、どうやって辞めようかと考えを巡らせていた頃だった。
その願いはかまこ自身を犠牲にして叶ったといえば叶った気がしたのでその神社の本殿とお稲荷様にお礼参りをした。
徳川家康だって武田軍から泣きべそをかいて逃げたことだってある、いつも勝っていたわけではない。
カーネルサンダースだって職を転々として晩年にフライドチキンを作ったくらいだ。
エジソンは「私は失敗したことはない。ただ、うまく行かない方法を10,000通り見つけただけだ。」なんて言葉を残している。
自分が偉人だというわけではないが
この経験をどんなふうに繋げていくのだろうか?
人間味の見せどころではないか?
最後に鳥居のところで一礼して神社を後にした。
帰りの電車の中でふと気がついたのだが、
足も腰も楽なのだ。
あんなに歩いたのに…
整体効果かもしれない。
傾き出した陽が差し込みはじめた電車の窓の向こう側にさわやかなお兄さん先生を思い浮かべながら家路についた。




