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ひとり居酒屋

見ず知らずの人の群れに紛れておでんを食べていると

不思議と自分の中にあるモヤモヤとした黒い感情がかき消されていくような気がした。

そういえば、人ごみの中に行ったり食べたりすると自然に除霊ができるなんて話を聞いたことがある。


かまこは

上司から浴びせられてきたどす黒い説教は怨念じみた生霊のように感じていた。

上司は持病もあるし、きっと黒い変なものを自分に押し付けてきたんじゃないか?

それで、鬱憤をはらしていたんだろう。

かまこがいなくなった今では清々しているだろうか?

それとも湧き上がる黒い感情は行き場をなくして、上司の身体を蝕むだろうか?


どうでもいい。


尊敬できなかっただけだから

上司に気に入られたいとも思えなかった。

販売技術はプロだったが、裏ではお客様の悪口しか言わなかった。

教育係の人もそうだった。


20年前はかまこも販売をしていたが、時代が違うのだろうか?

お客様は神様です。なんて誰も言わない。


上手くやれ。

わからないことは、パソコンで調べろ。


マニュアルはなくて

やり方が上司と教育係ではバラバラだから、両方から合格はもらえなかった。


いったい何年前のやり方だろうか?


誰でもできることだから研修期間などないといわれた。


無茶苦茶だったな。


介護のほうがやりやすかった。待遇も良かった。


戻れるものなら戻りたい。

でも、もう戻ることなんて、ブランクがありすぎるし

いくら体力が戻ってもこの腰では難しい。


転職ってむずかしいなぁ


お酒を飲んでいたら悪酔いするだろうな。


とうもろこし茶を少し飲み

おでんのおかわりをしながら、スマホをみると

先生からSNSのメッセージが入っていた。


(今回の月謝は1000円です。次回は来月の第3土曜日でいかがですか?)


安っ

無職だから予定も何もない


承諾の返信をする。


自分で仕事とかできたらほんとにいいな…

リリさんに占い師になりたい。と話した時のことを思い出しながら、

おでんを食べ終えて席を立つと足の痺れを感じた。


まず、身体が良くなってからだな。


かまこは久しぶりに来た夜の街を後にした。




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