表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/30

タロット教室

いつぶりだろう。

街へひとりで来たのは。


流行り病が流行る前くらいだから

もう6年以上来てなかった。

だいぶお店が変わったようだ。


タロット教室は公共施設の会議室で行われる。


少し迷いながら、エレベーターに乗り会議室へ向かう。


あ、あそこだ。

扉が見えた。

扉は開かれており、声が聞こえる。


まだ開始30分前だから早かったかな?


扉から教室をのぞく。


こんにちは。


2人女性がいて

1人は生徒さんのようで用意された席に座りながらもう1人の女性と話している。

そのもう1人は教室の教壇のところにいるから先生だろう。


少し茶色に染められたロングの髪は毛先は少しウェーブがかかっていて、

前髪は流すようにカールされている。

50歳代だろうか、少しだけバブル時代の雰囲気を感じる。

「こんにちは」

明るく、少しハスキーな大きな声が返ってくる。


かまこです。よろしくお願いします。


ペコリと頭を下げる。


先生は右の列の1番前に案内しながら

「かまこさんね。はじめてだったわね。

この席にして、教えやすいから。」


おぉ特等席だ。ドキドキしながら腰掛ける。


机にはもう、タロットカードとクロスが置かれている。


先生はすぐに

「全くの初めて?何かタロットカード持ってる?」


あ、はい。タロットが好きで家にひとつあるんですけど、うまく読めなくて、自分で読めるようになりたくて、


「そうなのね。」

先生はニコリとする。


月謝とか先に払いますか?


「後でいいわよ。先にSNSのID交換だけしましょう。詳しい事は終わった後に連絡するから」


不思議なシステムだな…


先生とID交換を済ませると

すぐに他の受講生がゾロゾロと入ってきて


落ち着いたところで


タロット教室がはじめられた。


「タロットカードをやっていると直感力が鍛えられるんですよ」


そんな話から入って

カードの意味の説明がはじまり

シャッフルの仕方に入って実践がはじまると

先生の助手から

『上手ですね!』

と褒められた。


久しぶりに褒められて

些細な事だったが

嬉しくて仕方なかった。


上司に崖から突き落とされて

這い上がれなかったかまこには

天使の囁きに聴こえた。

いや、 

天使だろうか?

はたまた、悪魔だろうか?


かまこはお金を支払って教えてもらっているに過ぎない。


向こうからすれば

カモでしかないのかもしれない。


何か高額商品を売りつけられたりして…


なんて不安が頭をよぎったが、

あんまり最初から疑うのはよくない。


1時間ほど講習を受けて

先生に挨拶をして帰る。


「後で月謝と次回の連絡しますので」

先生は明るく見送ってくれた。


久しぶりに人と交流した。

大丈夫、人間嫌いにはなっていないようだ。


久しぶりの夜の街に来たから、飲めないけどおでん食べ放題の居酒屋によって帰ろう。













評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ