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鬼の顕現

更新ペースが上げられそうです

読んで頂けると嬉しいです!


「その女は誰?」


 絶賛ブリザードをまとったまなざしを向けているこちらの方は、甘夏未香。何度も言うが幼馴染である。

繰り返す、これは決して鬼ではなく人である。生物学上、人であり、学名 Homoホモ sapiensサピエンスに分類されるはずだ。


 要は、生徒と教師が抱き合っている姿を見た未香は誰なのかと確認したところ、俺と霧山先生だったことに気づいてキレている。


そして咄嗟に沙希姉と離れ、なんとか説明を試みた。


「ち、違うんだよ。未香、コレは別に「ちょっと黙ってて」ハイ」


 浮気現場が見つかった夫のような気持ちだドウシテダロー。こんな場面昼ドラで見た記憶が…と意識をあさっての方向に飛ばしていると


「霧山先生。どういうことですか?」

「どういうことと言われても説明のしようがないけど…」

「では、どういったご関係で?」


 探るような視線で質問してきた。


「例えるなら、昔から離れられない存在…とでも言うかしらね」

「言い方がすごい誤解されそうなんだけど」


 沙希姉はイタズラっぽく微笑みながら爆弾を落とした。


「どういうことなの、どういうことなの?なんで抱き合ってたの?ねぇなんでなんで?」

「落ち着けって。まずはゆすんのをやめてくれ。というかホントに酔ってきたんだけど…」

「あ、ごめん」


 そして未香の手が離された。


 いやしんどい思いする意味あったかな、と結構真面目に考えた。早く事情を説明しないと


「未香。この人は引っ越す前の家の隣の人だったんだ。昔はむっちゃ仲良くていろいろ遊んでただけだから」

「良かった〜。そうだったんだ…まだ大丈夫だよね」


 後半、聞こえなかったけど何とか目から闇が消えて良かった。いや昔な、何にも伝えず家族で旅行言ったときなんかむちゃくちゃ質問攻めしてきたことがあって、その時の目に似てて結構怖い。


「もうさっさと帰ろうよ」

「分かったって。それでは霧山先生もう帰らせていただきます。」

「もう〜。昔通りでいいのに〜」

「いえ、今は教師と生徒という立場ですので」


 そこは分別をしっかりと付けておく。じゃないともしも誰かに知られたときにどちらも危ない立場になるかもだし。


「私はいいのよ。勘違いされても」


 舌なめずりをするすがたはとても艶めかしい魅力があった。


「ッ。早く帰りましょ。」

「あ、あぁ。って痛い痛い。腕引っ張んなって」


 そして教室を後にした。

お読みいただきありがとうございます!

少しでも、面白いと思っていただいた方はブックマークと★★★★★を恵んでください(切実)

とてもモチベーションになりますので何卒

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