クラスメイト
インフルもどきと溶連菌のダブルアタック決められてしまいました。本当に異世界主人公みたいな状態異常無効とかのスキルが欲しいなと常々感じます。
ともかく今日も投稿していきます!
「すまんな、少し遅れてしまった。本当は間に合いたかったんだが…」
と言いながら教室に入ってきたのは、パンツスーツを着こなしバリバリのキャリアウーマンみたいな見た目の先生だった。
「自己紹介がまだだったな。今年からこの学校に配属された霧山沙希だ。これから1年間どうもよろしく」
そう言って教室中をぐるりと見回した。そして俺と目が合い口角が上がった。
まさか。
いやそんなワケないよなあ。あの人と会ったのも6年前になるから、さすがに覚えてないし。偶然同じ名前だっただけかもしれないし…
「生里は放課後残るように」
あ、これは覚えてますね。というかむっちゃ目立ってますやん。もっとみんながいないときにやるとかあったジャン。あ~もう、案の定みんなから、あいつ何者だよとか好奇の視線向けられちゃってるよ。
くそっ。仕方ない。
「分かりました」
「よろしい」
最初からなんでこんなことになんのか、と思いため息をついた。
◇HR後
「ねぇ、君何やったん?」
前の席の奴が終わった途端話しかけてきた。
「先生入ってきて早々に呼び出し食らったら、そりゃあ気になるって話だよ」
「あ、あはは。俺も訳わかんなくて…。えっと…君は確か…」
「おう。中条巴瑠だ。俺のことは、巴瑠って呼んでくれ。」
前の席の巴瑠は髪が短く切り揃えられ、とても明るい雰囲気だ。少し話しかけられただけでもわかる人の良さというものが感じられた。
「分かったよ巴瑠。俺のことは圭って呼んでくれよな?」
「ありがとな圭。これからよろしく頼むわ」
2人は笑顔で握手した。そしてこの学校初めての友達ができた。
side未夏
「ねぇねえ、甘夏さん。どこから来たの?」
「その髪とってもきれいね。何か特別な手入れしているの?」
「あ、甘夏さん放課後にクラスの皆でカラオケ行こうって思っているんだけど…良かったら来てくれない?」
「えっと…」
放課後になった途端、私に話しかけてくる人がとても多く感じる。でも今は、圭に話しかけに行きたいのに…
と考え、
「ちょっとごめんなさいね。」
そう言って人だかりから抜けて、すぐさま彼のところへ行く。
「圭はカラオケに行くの?」
「いや、俺は先生に呼び出されたから行けないな」
ため息混じりに言った。
そっか、そういや朝そんな事も言われてたっけ
「それじゃしょうがないね。じゃ私も待っててあげるよ」
「いや結構遅くなるかもだし待たせるのは悪いって」
「いいえ、待つわ。なんでこの学校にしたのか聞くんだから」
いや聞きたいのはこっちだから、みたいな視線を感じたがさらりと受け流す。
「分かったよ」
圭は渋々了承した。
なんで私に言わなかったのか問い詰めなきゃね。
お読みいただきありがとうございます!
少しでも、面白いと思っていただいた方はブックマークと★を恵んでください(切実)
とてもモチベーションになりますので何卒
2025年3/1 名前 未香 → 未夏