なんでなの?
「ねぇ、なんで最近家に来てくれないの?」
未夏がそう言った。
「いや、それは受験勉強が忙しくなるから迷惑になるかと…「そんなこと重要じゃないでしょ!!」思って」
俺が言い終わらないうちに口を挟んできた。
「いや、結構大事だろ。進路を決めるのは高校からと言うし」
「そんなことどうだっていいの!それよりも…圭がいないほうがもっと重要でしょ!!」
少し頬が赤い表情で言った
未夏のことを思っての行動がかえって不安にさせていたのかと今更ながら気づいた。
「ごめんな、知らない間に不安にさせちゃって」
そこは謝罪した。
「ち、違うの、べ、別にあなたが来ないから寂しいってわけじゃなくて…家事を手伝ってくれる人がいなくて困ってただけなの!」
「そうだったのか、でも俺がいない間食事とかどうしてたん?」
「出前だったり、コンビニやスーパーの弁当とか惣菜食べてたけど…ち、ちゃんと野菜も食べてたから!」
「いや、お前のうち金持ちだったろ?家政婦かなんか頼めばよかったんじゃ?」
「いやぁ、そこまでしてもらっちゃうと親に申し訳なくなるというか…」
こいつは両親が結構な額を稼いでいるのにそんな財力をひけらかさない。それどころか金銭感覚も俺達とあまり変わらない。
これも自分の才能にも謙虚でいる性格からなのかな…と思っていると、クラスのあちこちから、
「どういう関係なんだろ?」
「幼馴染とかじゃないの?」
「多分、前世で恋仲同士だったのではないでござるか…?」
んん~?なんか一人おかしい発言してるやついるけど、あまり妬まれている様子はないみたいだ。
「も、もうヤダあ。圭と恋仲なんて〜」
なんかちっちゃい声でなんか言ってるが気にしなくてもいいか。
そうこうしてたら最初のHRが始まる時間となり、先生が入ってきた。
「そろそろ始まるみたいだから後でね」
と、言って未夏は席に戻った。
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2025年3/1 名前 未香 → 未夏