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ヴィランを目指したその先で   作者: 九水 雫
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序章

あぁ……最悪だ

世界がスローモーションに見える

暗い空から雨がゆっくりと降ってくる

ドロドロした地面の上には敵味方関係ない死体の山

響く罵声や怒声、悲鳴

向かいに立っている軍人が構えた鉄砲が火花を散らし

目の前には迫ってくる弾丸

走馬灯が走るがそれはクソッタレな人生だった

幼い頃から生きる意味が持てなかった

将来の夢を聞かれても何も答えれずそのまま大人になった

働けるとすぐに親は俺を捨てた

少しして戦争が起こった

でもこの国とは関係ない離れた国と国の争い

理由は……くだらないことだったと思う

確か……デカい国がいちゃもんつけて弱い国を乗っ取るためだったか……それとも自国の強さを見せつけるためだったか……

興味もなくて覚えていない

でもなんとなく俺は今の国を捨てその戦争に向かった

兵隊として

その結果このザマだ

額に弾丸がめり込んでいく

俺は何人殺しただろう

「てめぇも死にやがれ」

引き金を引く

少しの反動と発砲音、そして向かいの軍人の胸から吹き出る鮮血

ザマァみろ

そう思いながら俺は地面に倒れた

空は暗く厚い雲に覆われてる

体から力が抜けていく

顔や瞳に雨が当たる

俺はただ生きる価値を見つけたかっただけなのに

でも見つからなくて

いや、ただ逃げていただけかもしれない

幼い頃なりたい夢があった気もする

でも思い出せない

……やっと景色がぼやけてきやがった

「おせぇよ……」

やっと死ねる……

これでくだらねぇ世界からおさらば出来る

瞳からやっと光が消えた



???「可哀想ですねぇ……面白そうだからうちで引き取りますか〜

まぁ使い道はないからそのまま種族は人で……記憶はそのままにして……よし完成〜」

クスクスと笑う声が聞こえる

目を開けようとしたが何も見えない

???「ほぅ?意識があると……これは珍しい……まぁ貴様の命なんぞゴミに等しい……せいぜい生きてみよ」

男か女かわからない声だが馬鹿にされているらしい

まぁ良いさ

次こそ生きる意味を見つけてやるよ

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