ショート
色々混ざるので何処に出すか。まぁ、多分あれだな。
ある日普段と同じく家からコンビニまで歩いていると、不思議な光景に出会う。片側三車線。かなり道端の広い交差点だ。
何故か突然降り注ぐ紙切れ。何処からだろう。空を見上げる。
不思議な事もあるもんだ。空中、そう、、、何もない空中に突然大量の紙片が現れ、それが降り注いでいる。
なんだ?何が起こって居るんだろう、、、
周りを見る。ミスターマソックとかは居ない。
ん?ソ?ン?考えては駄目だ。
感じるのが正解だ。
そんな事はどうでも良い。降り続く紙片。
なんだか怖いのだが、、、
取り合えず手に取ってみた。
『ハズレ』
ふん!どうせみんなハズレなんだろう?
消えてゆく紙片。なんだ?おかしい、、、物質って手に取ると消えるような物ではない。
周りを見ると、不思議とその紙片を避けまくるおっさん。どこか踊って居るかのようだ。
顔を見ると必死の形相で避けまくっている。
何かあるのかなぁ、、、
なんて注目していると、そのおっさんの表情が変わる。
まるでそう、全てに裏切られ、生きる意味を失くした人のように。
ってそんな人知らんけど。
突然紙片をつかみ取るおっさん。辺りに散らばる紙片全てが消え去る。
交差点で鳴り響くクラクションの音が止まる。
ん?おっさんが手にした紙片が赤黒く?燃えているのか光る。
真ん中からその光りが、紙片が裂けて行く、、、すると、
それを手にしたおっさんがその裂け目に吸い込まれていく。
ぎょっとしつつも思い浮かべるのは愛読書。
異世界転移。この流れに乗らない訳に行くか!
どうせ地位も名誉も金もない。孤児で友達も居ないオレに失う物はない。
どうせ何もなく這い上がる術のないこの世界より、死んだとしてもワンチャンに掛ける方が自殺するよりずっとましだろう。
そう思うと自然と紙片の裂け目に飛び込んだ。
聞こえてくる声。
おめでとう、君のおかげで世界は救われた。
邪神悪神一同。
ん?どういう事?
あのおっさんのおかげで元の世界は救われたのか?
おっさんは度々現れたり消えたりを繰り返す。
ただし現れる時は体の大半がない。生きているはずがない状態で。
何十、いや何百だろう?それを繰り返すうちにおっさんの体の欠損は減って行く。
突然の暗転。おっさんが断崖絶壁に生える変な木に引っ掛かり止まる。それを眺めつつ落ちて行くオレ。
ワンチャン、、、なかったなぁ。でも、ありがとう。おっさんのおかげで知りもしない人達は平穏無事だよ。
オレもワンチャンなんかに頼らなければ、今も普通の生活が出来たのかもしれない。でも、これはこれでありだよな。
おっさん頑張れ。オレの分も生きてくれ。
あぁあ、二十歳出前で死ぬのか。
白馬の王子様とまでは言わないけど、真面目な男の人に出会って見たかったなぁ、、、
あのおっさん、オレより理不尽な目に遭ってこの後どうするんだろう。せめてこの後、どうするのか見たかったなぁ。
落ちて行く体。止まる事もなく、地面にげきとつ。痛みはない、動かない体。まだ意識はある。さっき邪神悪神一同とか言ってたなぁ。
普通の神様居ないのかな。いたら聞いてよ。あの人、沢山の人を助けたよ。あの人を助ける人達が居ないなら、オレ、、、あたしが助けたい。死んだあたしが言う事じゃないけれど、助ける言葉なんて出来ないけど、どうかお願い。あの人の行く末を手伝わせて。
薄れて行く意識。もう何も聞こえないよ。
おっさん、どうかあたしの分まで幸せ、、に、な、、、、、、、て、、、、
気付けば浮かび上がるあたし。崖の下には潰れたあたしの体。
死んだんだね。あたし。でも浮かび上がるって事は死語にも何かあるのかな?
あぁ、視界とともに意識が薄れていく。視界が、キラキラしながら、散って行く。
おっさん。頑張れ。生きて頑張れ。頑張って。
気付けば、辺り一面真っ白な空間。凄く綺麗な女性がいる。誰だろう?
痺れる程美しい微笑みを持ってあたしの頭の中に響く声。
良いわよ。助けに行きなさい。私が私の名と大いなるものに誓いあなたを見守るから。
またもキラキラと散って行く視界。
その凄く綺麗な女性には七枚の翼があった。
ひげ面より。
自分でかいた作品名を覚えてない。駄目だなぁ。
酒飲み過ぎた。
ごめんなさい