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少年

その時、後ろから肩をたたかれた。



驚いて振り向くと、一人の少年が立っていた。

その少年はにっこりとわらって僕の顔を見た。そして思いだしたように言った。

「ほら、歩いて歩いて。後ろがつかえてるよ。」

明らかに僕よりも年下の少年はなんだか僕のことを知っている風だった。

「ねえ浅葉さん、さっきかっこよかったね」

やっぱりか。僕のことを知っている。しかし僕はこの少年を知らない。

 『おい、おっさん‼』

少年が声色を変え、さっきの僕をまねる。

やめろ、はずかしい。思い出しただけで鳥肌が立つ。あの時の僕はどうかしていた。


「君、さっきの電車にいたの?」

「そーだよ。気づかなかった?」



気づかなかったな。

「ああもう、無視しないでよ浅葉くん」

「くん?」

「あ、嫌だった?でも僕たち友達でしょ?」

友達だったのか。



でも、やっぱり僕はこの子のことを知らない。

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