表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/108

40

「えっ」

「うわっ!」

 二メートルぐらいの高さから、二人は抱き合って落ちた。

 彌眞は両足で着地を試みるが踏ん張りきれずそのまま倒れた。


 采乎が喜び二人のもとへ駆けつける。

 が、倉庫自体が崩れ落ちようとしていた。

「上!」

 彼女が叫ぶ。


 彌眞は上を見上げる。

 炎にまみれた床が頭上から落ちてくる。

 彼は十六夜を抱きかかえたまま跳んだ。

 炎に包まれた残骸が二人のさっきまでいた場所に落ちてきた。

 高床式倉庫は見る影もなく、地表に落ちた残骸の炎が最後まで貪り尽くしている。


「助かった」

 彌眞は呟いた。

「良かった。良かった」

 采乎は彌眞の肩を何度か優しく叩き二人の無事を喜んだ。

「ありがとうございます」

 十六夜は礼を言う。


 辺りを見渡すと、高床式の倉庫群はすべて焼け落ちていた。

 戦火は集落の方へと移っている。

 クニの存亡をかけた激しい攻防が繰り広げられているようだ。


 彌眞は采乎に尋ねる。

「どのクニとの戦いか分かりますか・・・戦況は?」

「いいえ、私には・・・何が何だか」

 采乎は目に涙を浮かべながら首を振った。


「十六夜をよろしくお願いします」

 彼はそう言うと、戦が行なわれている集落へ走る。

 彼女は走る彼に向けて叫ぶ。

「どこへ!」

「確かめる。十六夜あなたは采乎と一緒に逃げろ」

と言い残し、彌眞の人影は小さくなって消えて行った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ