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37 八、内乱

 八、内乱


 光が差し込まない倉庫での囚われの日々が数日経った。

 閉じ込められてから、王は一度も二人との接触をせず沈黙を守っている。

 そんな中、唯一の救いといえば、食事などの配膳が采乎だったことだ。

 彼女が訪れると自然に会話の中で、笑いもでて和やかな雰囲気になるし、ある程度外の状況も知らせてくれる。

 それによると二人の雲行きは怪しいようだ。


 しかも彌眞は軽い鬱状態に陥っていた。

 本人はつとめて十六夜の前では、気丈に振舞っているが、時折、彼女が話しかけても、うわの空な時があるし、眠れずにずっと起きていることもあった。


 十六夜は彌眞の悩みについて、幾度となく尋ねるが、未だに話してくれない。

 彼は問題を抱えたまま、囚われの生活を続けている。

 普段においては、いつも通りに話すし彼女を励まし元気づけてくれる。

 彼女は逆に自分がそうしたいという思いがあるが、いつも立場が逆転してしまう。


 そんなある日。

 二人は他愛もない話をして、持て余した時間を潰していた。

 するとにわかに周りが騒がしくなり始めた。

 互いに何事だろうと壁に耳をあて、集中して聞き入る。

 鬨の声や叫び声が聞こえた。

 

 十六夜は壁から離れる。

「祭りかしら・・・」

 彼女は尋ねる。

「いや・・・」

 彌眞は耳を研ぎ澄まし、外の情報を得ようとする。

 彼女もまた同じように耳を当てる。


 十六夜はさっきよりも長く、外の喧騒に気を配った。すると聞こえてくるのは叫び声に混じって、奇声や悲鳴、剣と剣の斬撃音、矢が風を切って唸る音などが聞こえた。

 彼女は慌てて暗がりの彌眞を見る。



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