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しかし、なお笑いをこらえる十六夜を見て、彌眞はむすっとしていた。
が、次第に屈託なく笑う彼女の姿に新たな一面を見た気がした。
二人の目と目が会う。
十六夜ははっと我に返り、恥ずかしいやら申し訳ないやらで、複雑な表情を見せて俯く。
思わず、くすりと彌眞が笑い、今度は十六夜がむっつりとなる番だった。
「さてと、もういいですか」
女王は二人を本題へと促す。
二人は頷いた。
「先程の我がクニの巫女派遣の件だが・・・」
彌眞は静かに耳を傾けた。
女王は小さく息を吸い、一気に喋る。
「ここにおられる新女王十六夜様を派遣する」
女王と呼ばれた十六夜の背筋がピンと伸びる。
「邪馬台国へ行くのは女王十六夜様である」
母は宣言した。
「私は運命に立ち向かいます」
十六夜は決意を新たにする。




