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うさみすぴんなうとAW  作者: ほすてふ
召喚編

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使い魔?うさみのご主人様 21α さーどえくすぺくと 1

 リリマリィ西華男爵令嬢と対立して負けた。




 ことの発端はワンワソオ黒森子爵嫡子のうさみへのリベンジであった。


 ある日、お洗濯のためメルエールから離れる必要があった。

 貴族が自分で洗濯なんかしてはいけないのだけれど、メルエールは使用人は雇っていない。

 しかし使い魔にやらせるならセーフ。

 微妙な線だけどセーフ。


 今までは寮に頼んでいたのだがこれはおカネがかかるのだ。

 うさみの生活費がかかるようになったので節約できるところを節約したい。

 貴族は下々に仕事を与えることも責務ではあるのだが、ない袖は振れぬ。

 うさみとメルエールが離れて行動するのも不安はあるが、最近状況も落ち着いてきたし多分大丈夫じゃないかな――。


 そんな目算でお洗濯をうさみが任されたのだが。

 そこに。


「さあ、主人を守れるかどうか試してやろう!」


 ワンワソオ少年が女性の仕事場に踏み込んでまでうさみに大きな犬をけしかけてきたのである。

 犬。

 でっかい犬。

 犬かあ。


 うさみは犬が苦手なので加減に苦労した。

 大型犬すぎて、うさみよりでかいのでマジ怖かった。

 犬はいつもうさみの前に立ちはだかる壁として現れる。

 つらい。

 なのでうさみは犬を無力化して失礼しますとだけ(・・)言って逃げるように去った。


 まあそういうことがあったのだけれども。

 その後、数日の間をおいて、ワンワソオ少年のメルエールへの攻勢が再開したのである。

 それも今までとは違う形で。


「やあエルエール明月男爵令嬢ご機嫌いかがかな! 先日の件は考えてもらえたかい!? 使い魔戦闘遊戯双武会へともに出場してくれる気になったかな!」

「いやあの、メルエールですけど、その件はお断りしたはず……」

「貴女と一緒ならばきっといいところまで勝ち抜けるに違いないと、そう思うのだ! 我がデンクライと貴女のエルフが組めばだね……」


 と、これまでのいじめっこスタイルから、趣味への勧誘へと大きく態度が変わったのであった。


 なお使い魔戦闘遊戯双武会というのは要するに使い魔によるタッグマッチらしい。

 うさみとしては関わりたくないし、相棒が犬とか考えられない。

 メルエールもお勉強の遅れを取り戻すまでは余裕がないし、ワンワソオ少年にいい感情を持っていない。

 まあ感情については若い子だったらいくらでも二転三転するものだから今後どうなるかはわからないけれど。


 とおもあれ、お断りしているのだが、ワンワソオ少年が思いのほか粘り強く。勧誘がしつこく続いていた。


「ワンワソオ黒森子爵嫡子様、あまりしつこい殿方は嫌われますわよ?」

「む、そ、そうか? いや違うぞ、勧誘するにあたって嫌われては困るからであってだな」


 とこのように、ごにょごにょ言いながら去っていく。


 助けに入ってくれるのはかわいい使い魔愛好会のメンバーだった。

 特にリリマリィ。


「メルエール様の使い魔は犬が苦手なのですから配慮しなければいけませんよ!」


 そんなことをいいながらワンワソオ少年の腕を取って連れて行くのだ。

 目上の人の腕を取って連行するのっていいのかしらん。

 そんなことを思っていた。


 かわいい使い魔愛好会結成以降、メンバーの皆さんがさりげなく守ってくれていたのだ。

 メルエールに聞けば、毎日のように嫌味を言われていたのが途絶えたのでうれしいとのコメント。

 うさみは一連の流れでで、やはりワンワソオ少年は好きな子をいじめちゃう系男子だったと確信し、いじめられたほうはいやだよねえそりゃそうだと再確認した。

 しかしアプローチが変わったのであれば、もしかするともしかするかも?

 問題は犬である。

 だが、これについてはメルエールが犬を嫌っているというわけではない。

 ということは、うさみがいなくなればいいわけだから、さっさとひと段落付けて帰ればいいのだ。

 ふふふ。順調順調。


 と思っていたのだ。



 気が付くとメルエールは再び孤立していた。


 かわいい使い魔愛好会を含め、周囲がよそよそしくなったと気づいた時には手遅れだった。


 あの子最近調子乗ってるうんぬん。

 男に言い寄られてかんぬん。


 待って、メルちゃんそんな余裕ないから。調子に乗ってるどころか必死でお勉強や、魔術の練習頑張ってるから。

 うさみはどうにか誤解を解こうとしたのだが、使い魔の身では難しく、


 うさみはかわいいけれど、かわいい系の動物の使い魔ではない、という理由で愛好会からメルエールは脱会させられ。

 当然愛好会の活動に組み込んだ勉強会からも追い出された。


 誰かに相談しようとしたのだが、話しかけようとするとみんなそそくさと逃げ出す始末。


 うさみも、もちろんメルエールも、何が起きているのかわからなかった。

 ことは水面下、いや、井戸の外で動いていたのだ。

 つまり世界は魔術学院だけではなかったということ――。


 メルエールは反逆罪の濡れ衣を着せられた。

 エルフを招き入れ禁術の研究を行っていたのだという。

 急速に成績や魔術の腕が上がったのもそのせいだと。

 あんまり間違っていないが濡れ衣である。


 どうしようもなくなったので、うさみはメルエールを連れて逃げた。

 もちろんエルミーナお母さんもつれてである。

 この時のことがトラウマになってメルエールは何年か人里に出たがらなかった。




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