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うさみすぴんなうとAW  作者: ほすてふ
ゾンビ編

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ゾンビ初心者うさみ 50

「じゃあ服を脱いで。このお金で買うから」

「のじゃっ!?」


 着ている服を山積みの金貨で買い取ろうとすると、エルプリが変な声を出して固まった。







 巨樹を後にして、神殿に戻ったうさみは、新しい同行者を神官たちに預け、以前約束した権利を行使した。


「じゃあ儀式の間使うね」

「うむ」


 儀式の間にはうさみ一人。

 実のところ入信して神官となるためには必ずしも場所を問わないのだが、入信する者に信仰心がない場合はこうして神殿を使うべきなのである。

 入信してから信仰を深めることの方が一般的であるが、たまに何でもないところで信仰に目覚める者もいるということだ。

 今回は入信する者に信仰心はないので神殿の儀式の間を使うのである。


「エルプリ」


 呼び寄せの魔法を使う。

 すると、巨樹にいたエルプリが儀式の間に出現した。


「うさみ。もうその時なのじゃな」

「うん。これが終わったらお別れ。まあたまに様子見に行くと思うけどね」

「そうか。それはうれしい話なのじゃ」


 この仕事が終われば王都を出るのである。

 解決すべきは精霊エル子の件。

 そのために、エルプリを呼び出した。


「それじゃあ、エルプリから見たらおかしなことをするかもしれないけど、とりあえず私を信じて従ってね。疑問があったら言ってくれてもいいけど」

「わかったのじゃ。うさみのことはもともと信じておるので心配無用なのじゃ」


 エルプリが胸をドンと叩いて、ニヤリと笑っているつもりかもしれないがにっこりに見える笑みを浮かべる。

 うさみはそれをみてほんわかしてから呼び寄せの魔法を使った。


「これは、金貨?」


 呼び寄せるのは王都内各地にあった金貨である。

 魔法陣を描き、その中に積み上げて回ったあれだ。


 次々に呼び寄せられる金貨によって、儀式の間の床が埋まっていく。

 総量はザックリ十万枚といったところだろうか。

 だいたい金貨十枚で一人一年暮らせるくらいの価値があった(・・・)

 そう考えると、多いような気もするし、一国の王都であると考えるとそうでもないような気もする。


 うさみはそうして呼び寄せた金貨を指して。


「じゃあ服を脱いで。このお金で買うから」

「のじゃっ!?」


 エルプリを固めたのだった。

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