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うさみすぴんなうとAW  作者: ほすてふ
ゾンビ編

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334/494

ゾンビ初心者うさみ 33

 魔法によって架けられた虹の橋を渡る。


 うさみが王都マーゼの外壁側に、アップルが街道脇のたもと側に。

 前方にいる相手を一掃し、後方からくる相手を遮断するための配置である。


 戦場から同行した数十人が渡り切り、外壁上に陣地を確保するのだ。

 そのために前方にいるアンデッドを集めた上で処分する。魔法で倒す際、戦闘中として敵を集めてしまうことになる、うさみ向けの仕事である。

 後方は順次寄ってきた者だけを排除できればいいので集めずに対処できるアップルに任せるのだ。


「【マジックミサイル】」


 外壁側の虹のたもと付近にいた鎧を着たゾンビに八本の光の線が伸びる。


「もういっぽん。まだ? えい」


 追加で八本。まだ足りないようなのでさらに十六本。

 合計三十二本が断続的に降り注ぎ、鎧ゾンビは崩れ落ちた。

 なかなかの耐久だった。その辺のウサギさんゾンビよりも鍛えた兵士の方が頑丈だったということだろう。


 動かなくなったのを確認して、それでも一応意識から外さないまま、うさみは外壁上に降り立った。


 うさみが二人縦に寝るよりも広い幅の通路のようになっており、外側に向けた防壁にはデコボコの隙間があけられている。

 防壁で身を守りつつこの隙間から矢を撃ったり石を落としたりするのだろうと思われる。日本のお城で言う矢狭間のような。

 ちょうど投げるのに手ごろそうな石が何か所かに分けて積んであった。

 万一戦争に負けて王都まで攻め込まれたときのために準備していたのだろう。


 うさみは石を拾って外壁の外にたむろしているゾンビに投げてみようかという衝動にかられたがやめておいた。


「片方封鎖して、上り下りできるところを制圧、だったっけ。どっちがいいかな。あの樹に近い方に向かうのがいいかな?」


 右方向城門の上、それから左方向にも、外壁部分に一体化する形でより高く、前後に張り出すような形状の部分がある。

 うさみはこの部分を塔と呼ぶことを後に知ったのだが、この塔部分と外壁上通路部分が扉で遮られているのが見て取れた。


「片方を石で埋めたらいいかな」


 外壁通路上にいるゾンビたちにマジックミサイルを三十二本ずつ打ち込みながら考える。

 塔を通じて地上と連絡しているのだろうから、一方をふさいでしまえば後ろは安全になるだろう。


 うさみは城門側の塔に向かいつつ、石を飛ばして積む魔法を使って準備されていた石を移動させた。

 畑を耕す魔法と一緒に使うと開墾がはかどる魔法である。

 そうして扉の前に石を積み上げた。外開きなら開くのに大変な力が必要だし、内開きなら開けたとたんに崩れ、のけないと通れなくなるだろう。


 そしてすぐに取って返して黒犬さんたちを迎えつつ、反対側から寄ってくるゾンビを排除するのだった。

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