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うさみすぴんなうとAW  作者: ほすてふ
ゾンビ編

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ゾンビ初心者うさみ 7

 逃げに逃げて、王国側の結界の端までたどり着いた時はまだ後方から轟音が響いていた。


 一方で、無条件でアンデッド化する効果は届いていないことが確認できた。うさみが止めるまでもなくそのまま突っ切って出た人が無事だったのである。

 結界越しに大丈夫だと思っていたので止めなかったのもあるが。

 これが効果範囲の問題か、不死者の王と火竜王との戦闘が関係しているのかは不明。


 ただ、どちらにしろ結界に立てこもっているわけにもいかない。

 火竜王と不死者の王が戦っている反応が近づいたり遠くなったりしている。恐るべき能力の持ち主同士戦いは戦域が広いのだ。巻き込まれかねない。

 また、食料の問題もある。

 引きこもっていてはみんなで飢えてしまう。これは、巻き込まれるかもしれない(・・・・)問題よりも確実な話だ。


 うさみはそういったことを説明したうえで、大丈夫っぽいうちにひとまず王都を目指すことを宣言した。

 一緒に来るなら協力してすすむ。

 別の考えがあるなら別行動してもいいということも付け加えて。


 すでに王国軍、いや、王国は崩壊している。王様を含む主戦力が軒並み消滅しているのだ。

 ならば好きにしていいだろう。


 その結果、半数程度はうさみとともに、残りは各々の故郷に向かうことを望んだ。

 中には途中までは同行するという者もいたが。


 うさみは別れる前に全員に、お守りを渡した。

 結界の媒介にしていたものと同様の、割りばし程度の木の棒である。

 結界の端の棒を成長させて枝を採取し作ったものだ。

 不死者の王の魔力に対抗できる程度の結界の媒介であったことで、即死と状態異常に対して若干の防護効果をもつようになったものだ。おまけでうさみの近くにいれば結界の媒介にすることもできる。

 ないよりまし程度だと説明したが、不安だったのか皆受け取った。中にか家族の分までもらえないかと交渉してきた者もいたので、欲しいだけ渡すことにした。どうせ元手は無料だ。


 というわけでひと段落したところで人数が五十人ほどとなった。

 先に同行の話をつけていたアップルは当然として、黒犬さんも含まれている。

 エルフが五人。皆エルプリの故郷の人だ。エルプリの説得を受けて王国軍に従軍した人たちであり、うさみに対しては微妙な距離がある。

 後は人族と獣人族だが、こちらに関しては特筆すべきことはない。いや、偉い人がいなくなってまとめ役の問題ができたが、なんとなく主導しているうさみと、そしてうさみと懇意なようなうさみがビビってるような黒犬さんについてくる形になっていた。

 自立志向の高いものはここまでに別れていたからだ。


 そして、街道を進んでいたところ、村に差し掛かったのだ。

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