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うさみすぴんなうとAW  作者: ほすてふ
おっぱい編

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おっぱい初心者うさみ 7

「魔王ブラジャー覚悟!」

「ぐわああああ!」


 うさみは正気に戻った。






 魔王ブラジャーの支配がはじまって長い時が過ぎた。

 世界人類の過半にブラを普及させ、さらにブラとぱんつはセットであるという命令を下した魔王ブラジャーは、ついに人類に生まれた勇者による暗殺を受けた。


 勇者は年頃の女子であった。

 予言の巫女により見出され、伝説の剣を手に魔王ブラジャーの居城へと潜入した。

 魔王ブラジャーは最初に制圧した三国のうち一つの国の王城に居を構えていたが、ここを守る魔族は勇者を止めることが出来なかった。


 なぜなら、勇者は最高級のブラを身に着けていたからだ。


 忙しい魔王ブラジャーが手ずから縫い上げた逸品で、デザインは当時魔軍最高の評価を受けていたデザイナーによるものだ。

 レースをふんだんに使いつつ、カップが下半分を覆う。

 重なったレースの隙間から見える上半分の肌色が扇情的である。


 最高級のブラを身に着け、堂々と正面から潜入、まっすぐに魔王ブラジャーのもとへとたどり着いた勇者は、伝説の剣で魔王ブラジャーを切り捨てた。


 すると、魔王ブラジャーは苦しみながら消滅し、あとにはうさみが残ったのである。

 そして、勇者がとどめを刺そうとしたところで、うさみが正気に戻ったのだ。






 うさみが気が付いたとき、上半身ブラだけの女の人がうさみに向けて剣を振りかぶっていた。


 うさみは自分が今までやっていたことを覚えていた。


 だが、なんであんなことをしたのかわからない。

 ただただ、ブラを広めようと思っていた。

 何者かに思考の方向性を固定されていたような。

 そうでもなければこんな大それたこと、出来はしなかったろう。そうだよね。そうだと言ってよ誰か。

 なんだよブラのために世界征服とか。馬鹿じゃないの。意味わかんない。誰がやったの。わたしだよ。



 それはそれとして、とりあえず魔法で女の人を無力化して逃げだしたのだった。






 □■ □■ □■







 後日、勇者は魔王ブラジャーによる長き支配から人類を救いだした英雄として祭り上げられた後、十年くらい後によくわからない理由で失脚して死んだ。


 魔族は魔王ブラジャーの消滅によって自由になり、かつて居た地方へと撤退した。ブラはもうこりごりだよと、ある四天王が言い残したらしい。


 人類はブラをどうするかの会議を開き、ブラそのものには罪はないという女性の意見を受けて世界に受け入れられた。

 勇者の活躍を美化した結果、と、魔王ブラジャーによるブラ晒し刑の反動からか、上半身はブラだけというスタイルが一部の地方で定着していた。

 うさみはその地方には近づかなかった。


 うさみはなんであんな恥ずかしいことをしたのかと悩み、調べ、長い時間をかけて魔王の真実にたどり着いた。

 その間に何回も死んだ。千歳で。


 そして魔王ブラジャーと化した次の生以降では、ブラは概念だけ情報を流し、自分用にだけ作ってあとは関わらないようにしたのであった。




おしまい。

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