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うさみすぴんなうとAW  作者: ほすてふ
おっぱい編
206/494

おっぱい初心者うさみ 2

 ブラをこの世界に生み出すための新たな問題。

 それは。


 うさみがつるんぺたんすとーん過ぎてモデルになれないことだった。


「なんてこと……!」


 うさみのような体形は人間では少数派で、この世界も女性のおっぱいはちゃんと膨らんでいる。

 ブラにの重要な要素のひとつ、フィット感。

 これは立体的な縫製によって成立する。

 あと寄せて上げる感とか、締め付けの強さとか、下着ズレが起きないかとか、谷間の風通しとか。

 複雑な形状でありデリケートな場所ゆえに適切な試行錯誤が必要だ。


 現物がここにあれば別だが、記憶の中から再現するのである。

 ただでさえスポブラを長く愛用していたうさみなのでブラの形状の細かいところまでチェックしていないのだ。うろ覚えである。


 スポブラを広めるだけならともかく、どうせならいろんなかわいいブラも普及させたい。日本でもスポブラより普通の、というのが物語っているが、カップで支えるタイプのブラの方が一般的だったわけだし。

 しかし、その場合構造があやふやだから研究が必要、というわけだ。

 かわいいとかせくしーとかそういうところは気にしていたけれど。デザインはレース編みで再現できるかな。レースだけだと肌触りよくないし装飾部分にとどめたほうがいいかな。やはりコットン。



 さて。




 うさみの胴体に立体的なものはない。

 他にモデルが必要だった。


「というわけでおっぱい見せて。いや、使わせて」

「ええっ!?」

「大丈夫、あなた一人じゃないから。みんなだから」

「えええっ!?」「はぁっ!?」「おまちください」「やだもー」


 必要だったので、協力してくれている地属性魔法使いの子にお願いした。


 彼女らはおっぱいをより美しく見せる下着を開発する、あるいは、大きな胸に振り回されることから卒業する、といううさみの理念(ノリと勢いで決めた)に賛同し、引き抜きをはねのけ協力してくれている猛者である。

 最初少し戸惑っていたが、よく考えれば自分用のブラを作るにあたって最終的には調べる必要があるのだ。ならば研究素材にされても構わないだろう。というか専用にぴったりなブラを作ってもらえるならむしろありがたい。


 そういうわけで、うさみの友人、いや同志四名のおっぱいを研究した。

 うさみだけでなく互いに調べ合い意見を述べ合った。

 美しさを追求する者、大きさに悩む者、女の子が好きな者、ノリがいい者。

 この世界の裁縫の専門家にも協力を求めた。

 つるんぺたんすとーんうさみと違い、それぞれの個性を持ったおっぱいを研究することで縫製の試行錯誤は進んだ。


 うろ覚えでも青写真はあったわけで、木綿の栽培法の確立と普及に比べればはるかに容易に形になった。

 今後もサンプルの収集と随時の改善は必要だろうが、ひとまず完成と言っていいものができたのである。


 三種類。



 一つは、うさみが愛用していたスポブラタイプ。

 上下左右から適度に締め付けることで揺れを抑止することが出来る。


 一つは、カップに納める日本で一般的だったタイプ。

 周囲の肉を集めて押し込むことで谷間を生み出し元より大きく見せることが出来る。


 一つは、なんかもうブラ? みたいな扇情的なタイプ。

 ノリで作ったけどこれどうしよう。売るの? 売っちゃうの?



 この三種類をベースに製品として売り出すことになった。


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