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ときめきがあふれるから

作者: ひらけるい

どんな物語ならあなたは満たされるのか。


どんな人ならあなたは気に入るのか。


どんな結末ならあなたは納得するのか。


私は考え妄想する。


その時間は私に永遠を見せてくれる。


私なんかでは行けない世界へ誘ってくれる。


一文字一文字紡いでゆけば、連なり合った言葉が、一つの意味が、あらゆる表現へと姿を変えて、物語になる。


編み物みたいで、愉しい。


どんな柄ならあなたは目にとまる?


どんな柔らかさならあなたは手に取る?


どんな着心地ならあなたは自分のものにする?


私はそんなことを考え妄想する。


あなたの身体にあなたの人生に添うものを、私は創りたい。


私の手の届かないところであなたは私の創った世界を抱きしめていたら。

私はそれを知らないまま生きて死んで。


想像するだけで……そう信じるだけで、ときめきが身体いっぱいにあふれるから。


涙流して鼻水すすって、にんまり笑って今日も文字を紡ぐから。


ありがとう。

今日もドキドキする。

明日を思ってときめくから。

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