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方針

「ふぅ~、勝ったのニャー!」


「つ、疲れたのです……」


戦闘を終えた2人は力を出しきったとばかりにその場で脱力し、座り込んだ。


俺のアシストなしがあったからこそ戦闘が一気に終わったけど、アシストなしじゃあの数はまだちょっと早かったかもな。スパルタで修行させるクロさんじゃ関係ないかもだけどさ。

しかし、アシストがあったとはいえ戦闘に勝てたんだ、何か得る物はあっただろう。


おっ、さっそくログが流れてきたぞ。


********************

報告


・魔物との戦闘により、スキルの成長と発現を確認しました。


紙戸魔王


『分身召喚スキルLV1』→『分身召喚スキルLV3』

『魔弓LV5』→『魔弓LV6』

『視野強化スキルLV1』→『視野強化スキルLV2』

『器用さスキルLV1』→『器用さスキルLV2』


ミケ

ジョブ 奴隷の為ジョブレベルは上がりません

スキル 『体術LV1』→『体術LV3』

『短刀LV2』新

『クリティカルLV1』新


スミス

ジョブ 奴隷の為ジョブレベルは上がりません

スキル 『集中LV1』→『集中LV2』

『力強化LV1』新

『ハンマーLV2』新

**************************


おいおい、何だこれ……奴隷の称号ってそんなデメリットがあんのかよ!?

これじゃあスキルレベルが上がるから特訓が全くの無駄って事にはならないけど、奴隷のジョブを外してやるまで元々持っていたジョブのレベルを強化できないとか二度手間じゃないか。プリンの進化を見るに、ジョブのレベルが上がると上位のジョブに進化とかするかもしれないのにさ。しかし、早く気付いて良かったと思うべきか。気付くの遅かったら後々困る事になってたかもだしな。


とにかく、まずはこの奴隷のジョブを外す事が必要だな。外し方は俺には分からないがこういう時はこれだ。


「クロ、ミケ達は奴隷のジョブが邪魔をしてジョブレベルが上がらないみたいだ。どうすれば奴隷のジョブを外せるか分かるか?」


教えて、クロえもーん!


「え? そんなの分からないでありますよ。クロが何でも知っていると思ったら間違いなのであります。クロが分かるのはダンジョンに関する事だけなのであります。それ以外はまだ勉強中なのであります」


な、何だってー!?

じゃあもうお手上げっすわ。ダンジョン出てからまた考えるしかないかな。


『もしもし、聞こえてますか?』


お、なんか今度は声が聞こえてきたぞ!?

これは確か、ログを強制インストールされた後から聞こえるようになったサポートの人か!


『はい、あなたの中新しく目覚めた自我でございます』


そうだった、そうだった。そんな設定あったわ。


『設定とか言われても困るんですけどね……』


んで、急に呼び掛けてきたけどどったの?


『そうそう、その事で声を掛けさせて頂きました。今奴隷のジョブについて悩んでいらっしゃるという事でよろしいですか?』


うん、そうなんだよ。奴隷のジョブの外し方をクロも知らなくてどうしようかなって思っててさ。


『それならば私の知識で解決できますが、お教えいたしましょうか?』


マジで!? そりゃ教えてくれるならぜひ教えて欲しいけど、 サポートで質問に応えてくれるって言ってたのそんな事まで分かるの!?


『はい、奴隷をアイテムとして取得した時に奴隷についての情報を取得しました』


そういえば、あの子達を回収した時アイテムとして認識されてたっけか。正直、なんの意味があるのか分かってなかったけど、こんなところで役立つとは思わなかったよ。いや、ありがたいんだけどさ。

んで、肝心の奴隷のジョブの外し方ってどうやるんだ?


『奴隷というの奴隷商人による特殊な魔法により契約を身に刻まれているのです。それを解除しない事に奴隷のジョブからは解放される事はありません。そして、解除の仕方なのですが特殊な魔法なので奴隷商人でしか解除ができないようです』


なるほど、奴隷商人独自の魔法ね。奴隷商人というジョブ専用で使えるのかもな。解除できるのは奴隷商人だけなんだとしたら、奴隷商人がいる所に向かわないと駄目だな。ただ、その魔法をこの子達にかけた本人じゃないと解除できないって可能性もあるか。


『おそらく、その心配はないかと思います。奴隷商人はジョブとしては珍しいという物ではなく、奴隷商人はみな契約時に奴隷へと魔法をかけるようです』


それなら奴隷商人さえ見つければどうにかなるかもな。居場所は俺よりこの子達の方が詳しいかもな。


よしよし、ここを出てからにはなるけどだいたいの方針が決まってきたぞ。

それならあとはこの子達の特訓よりもダンジョン攻略に専念するべきだろうな。


ありがとうな、心の声よ。


『いえいえ、お役に立てて光栄です』


しかし、心の声ってなんか呼びにくいな……


『私はそんな事は気にはしませんが……』


いや、こっちから用がある時呼びにくい。

だから、名前をつけよう。そうだな……もう1人の俺ってことだからペルソナ、いや安直すぎるか。

そうだ、セバスチャンにしよう。ちょっと長いからセバスって呼ぶな!


『私などに名前をありがとうございます。改めてよろしくお願いいたします』


ちなみに、主人のサポートといえば執事。

執事といえばセバスチャンみたいな感じでつけたんだけど、これもやっぱり安直なのかなぁ……

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