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特典?

 ふふふ、マオ君は面い話題を提供してくれそうだねん。


 他の奴等も白そうな子見つけているようだし、これからどうなるやら。


 さて、次の召喚者が来るまではゴロゴロしながら世界のあちこちを観察しとこっかな♪


 ごつっ


 ん?なんかポケットに……


 あ、チュートリアル後の特典をマオ君に渡し忘れたよ……


 しゃーないなぁ、碑石に書き込む時に一緒に渡しちゃうかぁ。

 せっかくだから派手な演出もしちゃおうかな。


 

 *********************



 目の前の風景が一瞬真っ暗になったかと思うと、すぐに風景が切り替わる。

 

 どうやら再び村の協会の中に戻ってきたようだ。


 しかし、どうしたんだろ。周りがなんかやかましいぞ?

 

 じっとしていても仕方ないし、何があったか聞いてみるか。


 「みなさん、なにか騒がしいですがどうかしたんですか?」


 「それがな、突然碑石が光りだしたらしいんだ」


  あぁ、そういえば神様が碑石に書いとくって言ってたなぁ。


  とりあえず騒ぎの原因である碑石を見ると、光が収まろうとしているとこだった。


あれ、碑石大きくなってね?元々身長と同じくらいだったのに、なんか倍くらいになってない?


 「あ、まおー様戻ってきたずらね。碑石を見て欲しいずら」


 村人に促され、少し大きくなった碑石を見てみると


 イーレ村のみんなー、元気かなー? 今回召喚されたマオ君のジョブはダンジョンマスターだったので、この村の中にダンジョンの入り口作って冒険者呼び込んだり、攻め込まれたときはダンジョンに匿ってもらうと良いよ~。こんな田舎じゃ呼び込めるか分からないけど、マオ君次第じゃ一攫千金も夢じゃない!たぶんね。あと、マオ君もこれ見てるかなー?実はマオ君にプレゼント渡し忘れてたので、そっちに送るから受け取ってねー。じゃあみんな元気で過ごしなよ!さらばじゃ。


 内容を見てみると村人達への説明と、俺宛のメッセージのようだが知らない文字で書かれていた。なぜそれを読めたかというと、説明はできない。なぜか自然と翻訳されて読めた。おそらくそういう仕様になっているのだろうな。そういう風にしか言えないな。

 これ、自分で文字を書く時はどうなるんだろ?

 読むと書くのじゃ全然違うし、覚えないと無理なんだろうなぁ。


 勝手に考察していると、ボフンっと目の前にガチャガチャの機械と白いサンタが持っていそうな白い袋が現れた。


 この2つがプレゼントってことでいいのか?

 

 まず、白い袋を開けてみると胸当て等の防具が入っていた。その防具が自分には良い物なのか判断つかないので村人に聞いてみると、 この村の防具屋でも売っているような一般的な物で初心者用の防具ってとこらしい。


 問題はもう1つのプレゼントのガチャガチャだ。


 これをとりあえず回せばいいのか?


 「何がでるずらねぇ?」


 「やっぱり武器や防具でねか?」


 「おらは農具がいいべさ」


 村人が好きなことをガヤガヤ言ってやがる。村人用の農具って事はないだろ。

 ないよね?農具とかいやだよ?

 まぁいい、あれこれ言ってても仕方ないしとりあえず回してみるか。


 みんなの視線を浴びつつ、ガチャガチャっと音を立てながら取っ手を時計回しに回す。


 コロロン


 金色の玉が転がり落ちてきた。


 「OH! ゴールデンボール!」


 「誰だよ回した俺より派手なリアクションしたやつ!あと下ネタ禁止な」


 「まおー様、そんなことより早く中身を確認するずら」


 「あ、はいはい。そんな事とか簡単に流されたよ……」


 ぶつぶつと文句を言いつつも、キュポッと金の玉を開けてみる。


 すると、開けた瞬間に玉から眩いばかりの光球が外へと飛び出した。


 その光は最初ただの球体だったのだが、徐々に人間の形を形成していく。大きさはだいたい小さい子供くらいの大きさになってきた。


 しかし、そこで形成はまだ終わらないようだ。どうやら、翼らしきものを形成している。


 村人達とその様子を見守っていたのだが、翼を形成し終えた時点で変化が訪れた。


 徐々に光輝いていた部分がなくなっていき、その姿が確認できるようになったのだ。


 その姿はまるで天使のような女の子だった。

 彼女の背中にある、大きな白い翼がそう思わせるのだろう。また、透き通るような白い肌、抱き締めれば折れてしまいそうなほど小さく華奢な体。全体的に白い印象なのだが、髪の毛とくりっとした大きな目だけが真っ黒であり、まるでお人形のように可愛らしい。

 ただし、服装は頭以外を覆う鎧を装着しており、さらには重たそうな剣まで装備しており、その物々しさが可愛らしい印象を台無しにしていた。


 その姿に見入っていると、少女もこちらに気付いたのか話しかけてきた。


「おにーちゃんがあたしのごしゅじんさま?」


 「うん、そうなるかな。君の名前は?」   

 

「まだないから、名前つけてほしいのよ」


 「そうだな、じゃあシロだ」


  眷族モンスターの名前を登録いたしました。ステータスをご確認ください。

  シロと名づけた直後に、頭の中に機械的な声が鳴り響いた。

 

シロに向かってステータスと念じると、自分の時と同じくステータスを見ることができた。


 名前 シロ 

 種族 天使

 ジョブ 天使の卵 LV1

 称号 眷族モンスター 肉体派

 スキル 剣術LV2 光魔法LV1 飛翔LV1

 

 どうやらシロは仲間モンスター的な立場らしい。


 「ありがと、ごしゅじんさま~。ごしゅじんさまの事はシロがまもるからね」


 「ははっ、頼りにしてるよ」

 

 こんな小さな子に頼らなくてもいいように強くならないとな!


さて、その為にもまずはこの村にダンジョンを作成するかな。


「みなさん、石碑を見られたから分かると思いますが、ダンジョンをこの村に作成しようと思うのですが、場所はどの辺がいいてすかね?」


「神様これからよろしくお願いしますづら。場所ならこの協会の横が空き地だから、そこを使ってほしいづら」


「了解でーす」


「おにーちゃんはかみさまなの!?」


村人とダンジョン作成について話していると、急にシロが目を輝かせて会話に割り込んできた。


「ウーン、たぶん君が思ってる神様とは違うかな?僕の名前は紙出真王っていうんだ」


 「え、かみさまじゃなくてまおうなの?」 


 なんというデジャブ!?


 「違うから、まおうじゃなくてまおね。そんな悲しそうな顔しないで、こっちも悲しくなるからさ」

  

 急に泣きそうになったシロの頭をぐしゃぐしゃっと撫でる。


 「よくわからないけど、ごしゅじんさまやさしいからすき~」


 「はははっ、ありがとう。では、これから僕らの拠点となるダンジョンを創るからね」


 「はい、ごしゅじんさま」


 こうして、ようやくダンジョンの作成を始めることになった。

  

 

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