クル、キットクル
仕事が忙しくて投稿が遅くなり、すいません。
とりあえず、年明けくらいからは今までのペースに戻れるとは思います。
既に投稿済みの分も今読み返すとおかしく感じる部分があるので、徐々に修正したい……
「な……なんて事をしてくれたのれすか!? 追っ手から逃げる為にここに来たと言うのに、追っ手が来る前にもう全滅しているじゃないれすか! いくらここのダンジョンマスターで強くても、これは許せないのれす!」
1人で隠れていて、全く外の様子に気づかなかったお前も悪いとは思うけどな……
とりあえず勘違いをしているので、訂正しといてやろう。
「それ、やったの俺じゃないぞ」
「はぁ?何をバカな事を言っているのれすか?それが嘘だって事くらい拙者にも分かるのれす。神と魔王の力を持つあなたにしかこんな事できるはずがないれしょーが、こんなんできる奴が他に何人もいてたまるかこのボケー!!」
こいつめんどくせーな!
人が親切に教えてやっただけなのに、キレやがった。
それに、俺じゃあんな事できないんだけどな……
「ぷぷっ。それをやったのはクロでありますよ。人の話を聞かずに調子に乗っていたから当然の報いなのであります。何か文句でもあるのでありますか?あなたもこれで同じように丸焦げにして差し上げても構わないのでありますよ?」
バチバチっと親指と人差し指の間に小さな稲妻を発生させ、これが証拠だとばかりに見せつけるようにして脅すクロ。
おいっ、てか最初俺の事笑っただろ!?
それに、お前までそんな逆ギレみたいな反応しなくても……
こいつはさっきまでの妖精族達とは違い、俺の言葉に疑問を覚えて反論してきた奴だぞ?そんなんで信じるのか?
「ご、ごめんなさいれす、信じますから、どうか黒焦げは勘弁してほしいのれす。ダンジョンマスターの人以外でこんな事をできる人なんていないと思ったのれす」
えー!?
そんなに簡単に信じるの?
所詮同じ妖精族という事か。ちょっと疑う事を覚えた奴ってレベルなんだろうな。
おそらく、指の間に発生させた雷を見せられて簡単に信用したんだろうな。
「ふ、ふん。お前はなかなか分かる奴のようなのであります。お前達はもう私達の配下になるのでありますから、ダンジョンで匿ってやるであります。これは女王と話して決まった事なのでありますが、あいつら途中から話を聞かなくなったでありますからお前がきちんと伝えるでありますよ」
「そ、そうだったのれすね!? ワタス達は嬉しくなるとそういう所があるようれすので、勘弁してほしいのれす。代わりにワタスが間に入り伝達役をするれす」
ふう、なんとか話が纏まったかな?
まぁ話自体はすぐに纏まっていたんだけど、その後破談になってもおかしくない状態になっていたからな。
ジリリリリリ
ん……?
何か聞こえる……?
クロ達の様子を見守っていると、突如くぐもった音がが微かに聞こえてくる。
どこから聞こえてくるんだ?
それに、この音は目覚まし時計か?
耳を澄ますと、ジリリリリリという目覚まし時計のような音が聞こえてきているのが分かる。
何処から音が鳴っているのか探る為に音源へと近づいて行く事にする。
ん? クロの回りから聞こえる?
しかし、目覚まし時計なんか持っているようには見えないんだけどなぁ。
「マスター、さっきからジロジロ見たり回りを彷徨いたり何をしているのでありますか?ついにストーカーへジョブチェンジでありますか?」
「ちげーよ、ついにってお前そんな酷い事思ってたの!? なんか目覚まし時計みたいな音がお前の近くから鳴っているから、何処で鳴っているのか探してたんだよ」
「目覚まし時計みたいな音でありますか?」
「あぁ、小さいけど聞こえるだろ? でもおかしーな、この辺で鳴っているってのは分かるのに全然何処で鳴っているのか特定できないぞ」
「ん?この音は……あぁ、これでありますかな」
そう言ってクロは目の前の何にもない空間に両手を添えると、カーテンを開けるかのように空間に穴を開けた。
空間に穴が開いた途端に音が大きくなり響く。
えぇ、違う空間なのに音が聞こえるんだな。
鞄の中に入ってるのと同じよな感じなのかな。
「えーっと、確かこの辺に…… お、あったであります」
そう言って、クロが取り出したのは意外な物だった。
ダンジョン作成などで使用したカタログだったのだ。
カタログから目覚ましの音が鳴るってどうなってんだろうな、このカタログ……
ジリリリリリ……イイカラハヤクヨメバカヤロー
!?
喋った!?
今確実に喋ったよね!?
良いから早く読めって言ったよね!?
音が鳴ったり喋ったりともうこれカタログなのかという疑問を持ちつつも、とりあえずカタログを受け取り、中を開いてみる。
といってもどこを開いたら良いんだ?
まぁ、とりあえずログを見てみるか。今まで起きた事が書かれているはずだからな。
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警告
未読のログが大量に残っており、これでは報酬を獲得できなくなりますので至急確認して下さい。
警告
未読のログが大量に残っており、これでは報酬を獲得できなくなりますので至急確認して下さい。
マスターの反応なし。
音声モードに切り替えます。
マスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスター……
反応なし。
呼び掛けを続行します。
マスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスター……
やはり反応なし。
緊急モードに切り替えます。
マスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスターマスター……
ハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメコロスゾハヤクヨメハヤクヨメマダナノハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメコロスゾハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメハヤクヨメ……
反応あり。
マスターが開くと同時にログ自動取得モードに強制的に切り替えます。
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何これ、怖!?
ストーカーかよ!