表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/60

防衛戦その後

結局、あの後に冒険者達をダンジョンの外へ追い出した。

せっかくモンスター牧場に連れて来たのにプリンしかお披露目する事ができなかったので、牧場に現在いるモンスター全員で冒険者をダンジョンから追い出してもらった。


だが、領主ちゃんだけはシロに確保させた。


何故かって?


さすがに裸同然の女の子を外に追い出せないでしょ。

冒険者の中にはプリンに攻められている領主ちゃんを興奮してみていた奴も数人いて、そんなロリコン共の中に裸同然の格好で放り出したらどうなるかなんてすぐ予想できるでしょ。


領主ちゃんには領主という立場があるから、そんな相手を襲ったらどうなるか冒険者達でも分かるはずだからそんな心配いらないとは思うけれど、後先考えない危険な奴ってのはどこにでもいるからねぇ。


しかも、魔法や剣なんて物が存在する強さが物を言うこの異世界じゃ危険な思考の奴なんて山程いるだろうしな。


盗賊とかも多くいるだろうしな。


そーいう事もあり、シロが確保した領主ちゃんはイーレ村の人に頼んで服を着させて街まで送って貰うようにした。


最初は領主様に八つ当たりされては敵わないと、断ってきたが、イーレ村の人が領主ちゃんに恩を売っておけば後で強く出にくくなるかもしれないし、来たら来たでその時は俺達が助けるからって言ったら喜んで協力してくれた。


現金な反応だが、この世界だとこれくらいしたたかであってくれないと。


他のダンジョンの攻略に向かう事もあるだろうし、ずっと俺達が付いていられる訳じゃないしね。


まぁそれはいつになるか分からないし、まだ良いけどな。


それよりも、ダンジョンの防衛が終わったんだから祝勝会だな!


イーレ村の人達も全員声かけて、盛大にやるか!


祝勝会が終わった後で、これからどうやって人を呼び込むかなど考えないとダメな事は山程あるけどな。


ダンジョンができれば近くの街や村は儲かるって前提でみんな話しているけど、イーレ村はものすっっごい田舎だからね。


いくらお宝目当てに冒険者がダンジョンへ来るって言っても、この問題を解決しないと多くの人を呼び込めるとは思えないんだけど俺の考えすぎなんだろうか?


「マスター、そういえば戦闘が終わったのですからカタログからログ機能は確認したでありますか?プリンやシロ殿などステータスが上がっているのではないかと思うのであります」


考え事をしていると、クロが話しかけてきた。


そうか、戦闘終わったんだから経験値とかやっぱり入ってるのかな。


あっ、でも自分のレベルはないんだったか。

でもスキルとか成長するし、経験値はあるんだろな。

ログであったり、経験値であったり、ゲームを参考に作られただけはあるな。なんだかオンラインゲームをしている気分になるよ。


でも現実なんだよな。痛みもあるし、走ればしんどい。


不思議な世界だよ、ほんとに。


「マスター、どうしたでありますか?」


っと、また余計な事考えてた。

そうそう、ログだったな。


=======================================

ダンジョン防衛戦の結果


・『ダンジョンマスターLV1』➡『ダンジョンマスターレベルLV3』に上がりました。


・『ダンジョンメイキングLV1』➡『ダンジョンメイキングLV5』に上がりました。


目標


・ダンジョンに冒険者を呼び込もう 達成


・ダンジョン防衛戦で初勝利 達成


・他人のダンジョンへ乗り込もう 新


・ダンジョンモンスターを増やそう 新


・ダンジョンを大きくしよう 新


目標達成報酬


・『分身召喚スキル』を会得しました。


『分身召喚スキル』は自分の魔力を使い分身体を作り、ダンジョンで自身を危険に晒す事なく、自由に冒険者と戦う事ができるようになりました。冒険者との戦闘で得た経験は自身へ反映されていくので、分身が多くの戦闘を経験する事により自身も成長します。ただし、分身の能力はその使用者の1/10程度の低い能力値になります。


・『モンスター強化スキル』を会得しました。


『モンスター強化スキル』はその名の通りダンジョンモンスターを強化できるようになるスキルです。モンスターを強化する為にはそのモンスターが経験を積んでいる事が必須であり、強化できるようになると体が光ったり、何らかの前兆が現れます。強化を行うと普通ではありえない進化などがおこるかもしれません。


眷属


クロ『ダンジョンコアLV1』➡『ダンジョンコアLV5』に上がりました。


シロ『天使の卵LV1』➡『天使の卵LV2』

『剣術スキルLV2』➡『剣術スキルLV3』

『飛翔スキルLV1』➡『飛翔スキルLV2』


プリン『スライム(幼体期)LV1』➡『スライム(成長期)LV1』

条件を満たした為に、成長期へ成長しました。


『吸収スキルLV1』➡『吸収スキルLV10』

『吸収スキル』を人間種に使用した為、人型へ体を変化する事が可能になりました。



=======================================


うぉ、なんかいっぱい出てた!

ちょっと見てない間にえらい溜まっていたな。


とりあえず順番に確認するとしよう。


ジョブレベルとスキルレベルが上がってるぞ!


ダンジョンを作って、色々と弄ったりしたからな。

俺のスキルだとレベルが上がると何が変わるんだろうな?またクロに確認しとかないとな。


えっと、それから……

おぉ!?目標なんてあったな。

ついつい色々ありすぎて忘れてたよ……


でもその目標も2つも達成してるし、新しい目標がいくつか出ているな。


目標を2つも達成したおかげで、新しいスキルを2つもゲットできているし。


まずは『分身スキル』……このスキルを防衛戦闘の時に使う事ができてたら、見てるだけじゃなくシロを助けに行けたんじゃないか?

まぁ今の俺が行っても役に立つか分からないっていうのに、その俺の1/10の能力しかない分身が行っていても役には立たなかっただろうけどさ。


次は『モンスター強化スキル』……これは非常にありがたいスキルと言えるだろう。強化できるタイミングってのをこちらから決める事ができないのは残念だけど、戦力を強化できるスキルはありがたい。


それから、みんなのジョブレベルやスキルレベルが上がっているな。クロはスキル使ってないから上がらないのは仕方ないと思うんだけど、シロは直接戦っていたのにあんまりレベルが上がってないな。


プリンに関しては大きくなっただけかと思っていたが、進化したって扱いのようだ。究極体とかあるのかな?でも、成長期で今の大きさなら究極体がもしあった場合どこまででかくなるのやら……

まぁ、フ○ーザ様の様にまた小さくなるってパターンもあるけどな。


そして『吸収スキル』を領主ちゃんに使った事により、人型へ変化可能だと!?


これに関しては気になる点がいくつかある。


人型に変形とあるが、人って言っても1人1人違いがある訳で、吸収した相手である領主ちゃんの見た目になるのか、それともプリン固有の人型になるのかなど少し考えたらだけで思い浮かぶ。


人型になった後も、会話をしたりできるのか、別の人型になる事ができるのか、部分的な変形はできるのか(おっぱいの大きさを大きくしたり小さくしたりなど)とかどうなんだろうか?


なった後の事ができるなら夢が広がるなぁ……


会話をしたいのは勿論だけど、どうせ人型になれるなら可愛い方が良いに決まってる!!


あ、でも男になるって可能性もあるのかな。


人間とは違ってスライムの性別は何で判断したら良いのか分からないけど、人型になったらさすがに分かるでしょ。


とりあえず、あれこれ考えてても仕方ない。プリンはすぐ近くでシロと遊んでいるんだから、さっそく人型になってもらおう。


「おーい、シロ!プリンを連れてこっちへ来てくれ」


「?? はーい、わかったよごしゅじんさまー!」


元気に返事をし、自分程に大きくなったプリンを両手に抱えて走ってくる。


「クロ、ログめっちゃ溜まってたわ。まずプリンが人型に変化できるようになったみたいで、今から確認しようと思う」


クロがずっと後ろで説明しろとばかりに睨んで来ていたので、軽く説明する。


「こまめに見るように言っていたのに、次からはしっかりしてほしいであります」


善処します。


そんなやり取りをしている間にシロがこちらに到着し、頭を傾げて質問してくる。


「ごしゅじんさま、どうしたのー?」


「シロ、プリンが人になれるようになったみたいなんだ!もしかしたら、お話しができるかもしれないぞ?」


「ほんと!?やったー!わたし、プリンとおはなししたい!」


「マスター、まだ話せると決まってないのでありますからあんまり期待させると後で大変でありますよ?」


しまった、その辺なんにも考えてなかった。


「シ、シロ?まだ話せるとは決まってないからな?あんまり期待しすぎると……」


「やった、やったー!プリン、いっぱいおはなししようね?もうなれる?」


ぎゃー、もう遅かったー。


「あーあー、クロは知らないでありますよ?」


「そ、そんな事言わずに……もし駄目だった時は助けてよ、クロえもーん」


「クロえもんってなんでありますか。まぁ、そんなに言うのなら助け船くらいは出してあげるであります」


「さんきゅークロ!性格はあれだけど、ほんと頼りになるよー」


「ん?聞き間違いでありますかな?誰の性格があれなのでありますかな?そんな事言っていると、助けないでありますよ?」


「ちゃんと聞こえてるじゃん、じゃなくてごめんなさい」


「まったく、マスターはクロがいないとダメダメでありますな。っと、そんな事を言っている間にプリンに変化が行っているようでありますよ」


プリンに目をやると、まんまるとボールのような球状をしていた姿から、上へ上へと体を伸ばし人の体へと姿を変えようとしているところだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ