異世界は最高?
よし、みんなに名前を付け終わったな。
さて、後は冒険者達を撃退するだけだな。
あいつらが奴隷ちゃん達を罠避けにしようとしたのは予想外だったけど、結果的にその奴隷ちゃん達をゲットして、足りなかった戦力が一気に5人も増えちゃったのはラッキーだったかな。
しかもだよ?
その5人共が可愛い女の子ときたもんだ!
さらに、その5人はハーフエルフ、獣人、ドワーフだってよ!?
ドワーフに関しては髭面の小さい筋肉質なおっさんってイメージだけど、女の子のドワーフは小さくて可愛かった!
見分け方とか、特徴とかあるんだろうけど、ドワーフ族の女の子ってのは俺じゃ見た目で判断はできないな。ちょっと田舎にいそうな女の子って感じだわ。
それにしても、髭生えてなくて良かったわ。さすがに、女の子で髭生えてたら可愛くは見えないだろうからねぇ。
そして、異世界といえば獣人ですよね?
もっふもっふやで!!
あと「獣人」っと一括りに言うけれど、種族の違い、獣の血の濃さによって見た目が大きく変わるのですよ!!
種族については、今回仲間になった子達でいうとクマ・梟・猫だね。そして、同じ種族・同じ親であっても獣の血をどれ位受け継ぐかによって子供の見た目が大きく変わるのです!
どのように変わるのかっていうとですね、簡単に言うと血を濃く受け継ぐほど見た目が獣に近づいていくのです。
今回仲間になった猫の獣人であるミケがそうですね。血を濃く受け継いでいる分体の毛がもっふもっふ!!
1日中触っていても飽きないだろう!
まぁ、そんな長く触ってないけどね。
でもペットみたいで超可愛いんだよ!
某狩りゲームみたいにお供に連れて行きたいね!
さて、血が濃いミケを誉めまくったけども、血が濃くない獣人が可愛くないのかというと、とんでもない。
こっちも可愛いんだよ!!
クマの種族である、クマ(名前直球過ぎたかな……)は獣の血は濃くなくて体毛もない。
だけど見た目は至って普通の人間に見えるのに、頭にクマ耳!!
手足には肉球と爪!!
お尻には短いクマ特有の尻尾!!
これがとてつもなく可愛いんだよ!!
コスプレとたいして変わらないんじゃねって思ったやつ!
実際に見たらそんな事思えないぞ!!
あっ、俺が特別に獣人萌えって訳じゃないからな?
可愛いと思ってるのは事実だけどね。
あと、特殊になるのかな?梟の種族であるオウルなんだけど。
獣の血はクマと同じように濃くないから、体毛は濃くないんだけど違いがあるんだよね。
それは翼。肩くらいまでは人間の肌が見えているんだけど、そこから先は翼になっているんだよね。
だから手がないというか、翼と一体化しているという感じかな?
特徴もやっぱりこの翼!
もふもふというか、ふわっふわというかとにかく触り心地が最高なんですよ!触り心地最高なんですよ!!
ダイジェストな事なんで2回言いました。
それでね、それ以外にも梟のあの首を傾げる仕草?
あれが可愛いすぎる!反則じゃね?
本物の梟があの仕草やるだけでも可愛いのに、それを女の子がやるとか効果は抜群だぁ……
ちなみに足はというと、太ももくらいまでは普通の人間と変わらない。その先からは鳥の脚って感じになってるけど。
つまり、女の子のむちっとした太ももを堪能できて、尚且つ鳥の脚の特徴も持っているって事だね!
言い方が変態みたいになってきたから、自嘲しないとな……
えっと、俺のゲームとかの知識だとハーピーがこんな感じだったかなって思う。
この世界じゃ鳥の獣人って枠組みだけど。
ただ、クロに聞いたらハーピーは別に存在するようです。
そちらは魔物扱いらしい。
獣人って奥が深いよね!!
そして最後に、ハーフエルフのネム。
人間とエルフのハーフな訳だが、エルフの特徴をしっかり受け継いでいらっしゃいます!
エルフの特徴が何かだって?
それはあの耳だよ、耳!
人間よりも長く尖った耳!エルフといえばあの耳でしょ!
そして、キレイな金髪!!
ここに連れて来たときはあんなキレイな金髪ではなかったんだけど、お風呂から出たらさらっさらでキレイな金髪ロングに早変わりしていましたよ。
まぁ、髪の色に関しては金髪=エルフってのは違うかもしれないけど、俺はそーいうイメージを持ってます。
じゃあ、ハーフエルフとエルフの違いって一体何なのって事なるんだけど、これは寿命がまず違う。
エルフは一般的に千から万まで生きるって言われており、若い姿を保つって感じかな。
これに対してハーフエルフの寿命は千年生きれば長生きってほどになるらしい。まぁ人間に比べれば全然長いんだけどね。
それから、1番の違いが立場だろうか。エルフは誇り高い種族らしく、人間の血が入ったハーフエルフを迫害の対象として見ているらしい。かといって人間側からも迫害とまではいかなくても、良いイメージは持たれていないみたいだ。クロさん情報です。
だから、奴隷にされている事が多いらしい。
可哀想に、こんなに可愛いのになぁ。
そう、みんなめっちゃ可愛いんだよ!!
奴隷なんかをさせられていた子達なんだけど、みんな超可愛いんだよ!!
シロもクロもそうだけど、異世界女の子のレベル高過ぎだよ!!
もうこれだけで異世界に来て良かったと思えるね!!
あぁ、異世界ってホントに良いもんですねぇ~
完
「いやいやいや、何勝手にマスターの気持ち悪い感想だけで終わらそうとしているのでありますか!?まだ冒険者撃退してないでありますよ!」
「だってさー、冒険者達まだマッドラットに足止めくらってるじゃん?このままマッドラットだけでも撃退できるんじゃない?」
「マスター、すごい強いやつが混ざっているのを忘れたでありますか?それに、そーいうのをフラグっていうんであります」
「えー、そんな事ないだろう」
そんな事はないと思いながらも、クロに言われて仕方なくテレビに映った冒険者達の様子を確認してみる事にする。
冒険者達とマッドラットの大群は、さっきまでの様子と変わらず部屋の中に冒険者達がいて、マッドラットを部屋に入れないように粘っているという感じだ。
「ほら、まだまだ掛かりそうじゃん?それなら、ちょっとくらい気を抜いても大丈夫じゃない?」
「いやいや、マスター抜けっぱなしでありますよ!?あと、さっきの気持ち悪い妄想全部回りに聞こえていたでありますよ?」
「……え?いやいや、そんなばかな……クロの事だからまた心を読んでたんだろ?」
「みんなにも全部聞こえていたであります!聞いてみたら良いであります」
マジで?
口に出してたの?
試しにオウルに聞いてみる事にする。
「オウル、さっきの聞こえてた?」
「は、はい……聞いていてはいけないかなとは思ったのですが、聞こえてしまいました……」
オウルは赤くなりつつも、俺の質問に答えてくれる。
回りにもどうだと視線を送ってみるが、うんうんと首肯を返してくる。
「うわぁ……妄想だだ漏れとか恥ずかしい……」
あれ、でも女の子達の反応がみんな顔を赤らめるか、嬉しそうにしているってのは良い風に受け止められた?
そんな風に考えていると、ぐいぐいと袖を引っ張られ現実に戻される。
引っ張られた方を見てみると、いつも眠たそうにしているハーフエルフのネムだった。
「どうした?そんなにさっきの気持ち悪かったか?」
さっきの妄言について言いたい事があるのかと思い、聞いてみたが首を横に振られる。
「……違うの、さっきのは嬉しい。……だけど、さっきと様子が違うから……見てほしい……」
そう言って、冒険者達の映像を映しているテレビの方へと向かっていった。
どうやら、冒険者達の様子が先程とは変わったから見てほしいという事らしい。
「ネム助かったよ、ありがとうな」
なので、誉めてやり頭をぐしゃぐしゃと撫で回してやる。
「……あう……」
ネムは誉められ慣れていないのか、顔を赤くしつつされるがままになっている。だが、どことなく嬉しそうだな。
「他のみんなも、良い事をしたらちゃんと誉めてやるからな!」
他の子達が羨ましそうにしているので、そう宣言してあげるとみんなやる気満々といった顔になった。
おっと、また脱線しちまった。
冒険者達の様子が変わったんだったな。
冒険者達の様子を確認する為に、もう1度テレビに目をやる。
すると、冒険者の1人が対面していたマッドラットへ向かって歩き出していた。
何が変かというと、相手のマッドラットはもちろん、仲間であるはずの冒険者の誰1人として動く事ができていなかったからだ。
まるで、その冒険者以外時間が止まっているかのようだった。
そして部屋の出口、つまりマッドラットの大群の目の前まで行ったところで立ち止まり、何かを叫び出した。
「たかだか鼠ごときが、俺様の邪魔をしてんじゃねぇ!!」
気迫のせいか、何かのスキルによるものなのか、ここから見ているだけでは分からない。
だが、彼が一声叫んだだけでマッドラットが震え上がり、一目散に逃げ出してしまったのだ。
あぁ……やっばりさっきのフラグ立てちゃったのかもな……