春合宿直前
葵くんと付き合って、少し経ち、
クリスマスは大きなクリスマスツリーの前で手をつないだり、
正月は実家に帰っていた葵くんが帰ってきてから、
葵くんの近所の神社で初詣を一緒にしたり。
バレンタインデーにはお互いの手作りチョコを交換したり。
彼氏となった葵くんと楽しい日々を満喫していた。
気がつけば2月下旬。
家に1人でいると、
マジック大の盛川さんからメッセージが入る。
盛川メッセージ
「各大学の将棋部のゲイとかバイの知り合いが多くなってきたので、
ここらで、そういった方々との親睦を深めたいと思い、
春合宿を企画中です。
あ、もちろん、将棋も指します(笑)
参加希望とか興味のある人は返信してください。
予定は3月15(金)~17(日)の2泊3日を考えていますが、
違う日程へ変更したいとの声が多ければ、
変更も可能です。
ではでは(*^^)v♪」
うーん、何となく興味はあるけれども、
でもあの、チャラい盛川さんの誘いだからなぁ。
どうせ将棋はさわりで少しやるだけで、
後は、乱交パーティとかになるんやろう。
そう思うぐらい、
盛川さんへのイメージは最悪だった。
選抜の時の、
「体の関係から始まる恋愛も大いにあると思うんだ!」
って誘ってきたのを思い出しては、
なるべく関わりたくないと思ってたからね。
とはいえ、盛川さん企画の春合宿に
全く興味がないわけではなかった。
というのも、ロケット大には将棋部の合宿っていうのがないんだよね。
理由は分からないんだけど、
こないだ夜倉先輩と電話した時も、
夜倉先輩「俺が現役の時も合宿は最初から、無かったね。」
トニー「他の大学は、やっているところが多いのに、
ナゼやらないんですかね。」
夜倉先輩「うーん。でも別にやらなくてもいいんじゃね!?
今の時代、
ネット将棋で集まるだけでもそれなりに
感想戦はできるし。
俺はそこまで、合宿の必要性を感じないな。
閉ざされた空間で将棋を指しまくるという合宿を、
やることで強くなる人も何人かはいるんだろうけど、
絶対に合宿しなきゃって思う必要は、ないと思うよ。」
トニー「そうなんですかね。」
夜倉先輩「そうそう。
どちらかと言えば思い出づくりの意味合いが、
強いんじゃないかな。
ネット将棋が無かった時代は、
長い休暇の時に集まる機会がないから
合宿ってのが主流だったろうけど、
ネットで集まれる以上、
絶対に必要かと問われたら、そんな気はしないし。
ま、ロケット大に合宿がないのは、
それだけの理由じゃなくて、
人数が集まらないとかメンドクサイとかだろうけど。」
という風に、聞いてはいたものの、
他の大学のホームページなどにアップされる
合宿の報告を見るにつれ、
1度でいいから、合宿に行ってみたいと思っていた。
とはいえ、チャラい盛川さんからの誘いなので、
かなり迷っていた。
そんな時、葵くんから、
葵くん「盛川さんの春合宿、面白そうだね。
参加を考えてみようか♪」
ってメッセージが入る。
葵くんは、盛川さんの危険さを知らないから、
そんな風にノリ気になれるんだ。
盛川さんは知り合ったばかりの僕に、
体の関係を求めてくるような危ない人なのに!!
と思ったけど、
葵くんが参加したいというなら、
僕も何だかんだで興味があるし、参加してみようと思った。
もし、葵くんが、犯されそうになったら、
全力で守るんだから!!
盛川さんに、
2人が参加を考えていることを伝えると、
少しして返信があり、
盛川さんメッセージ
「2人ともありがとう。
後、できれば、
知り合いのゲイとかバイの将棋部の人がいたら、
誘ってほしいんだ。
俺も知ってる人を何人か誘っているけど、
多い方がいいからね。」
葵くんはゲイ系の将棋指す知り合いがいないとのこと。
僕は、一応、夜倉先輩がいるけれども。
トニー、メッセージ
「OBの人ならいるんですけど、
誘ってみてもいいですか?
歳は28なんですけど、
凄く話しやすくて、
見た目も大学生みたいな人です。」
盛川さんメッセージ
「うん、いいよ。
OBの人とかの話も聞きたいしね。
それじゃあ、その人を誘ってみて、
返事が取れ次第、俺に連絡してね。」
というわけで、夜倉先輩は、
たぶん仕事中だろうけど、メッセージを送っておく。
そして夜。
夜倉先輩メッセージ
「トニーくん、合宿へのお誘いありがとう。
現役ばかりの合宿に俺が参加したら、
浮くんじゃないか!?とも思ったけど、
せっかくの機会だから参加させてもらうよ。
何とか休みを合わせて2泊するさ。
ただ初日は、朝からは参加できずに、
夕食の時間ぐらいに着くと思うけど。
そういうことを、その盛川くんに、
伝えておいてください。」
というわけで夜倉先輩も参加する。
正直、安心した。
夜倉先輩もいれば、
盛川さんも安易に乱交とかはできないはず。
もしそうなりそうになっても、
先輩も止めに入ってくれるはずさ。
ここで、ふと、
僕の盛川さんに対するイメージが、
ヒドイことに気がつく(^_^;)
さすがに乱交とか、そこまでするような人ではないだろう、
第一印象でそんなヒドイ先入観を持ってはいけないよなー自分
って思いながらも、
選抜の時の悪印象が抜けない、僕なのであった。
合宿1週間前になり、
盛川さんから合宿場所および合宿参加者のメッセージが送られてきた。
盛川さんメッセージ
「みなさんお待たせしました。
春合宿は当初の予定通り、
3月15(金)~17(日)の2泊3日で行います。
場所は、俺の親戚が経営している旅館です。
〇〇駅に15日の10時に集合して行きましょう。
宿泊料は3食付で1人1万円でお願いします。」
次のメッセージ
「参加者は、
涼川トニーくん
戸田葵くん
大林基信くん
満田譲くん
左天護くん
国原望くん
夜倉さん
そして俺、盛川将の8人の予定です。
夜倉さんは仕事のため、
初日は夕食の時間から参加とのことです。」
次のメッセージ
「8人ということで、
やや少ない人数ですが、
まずはゲイorバイの将棋部員が集まる合宿の第一回ということで
楽しんでやっていきましょう。
それに8人だと、
トーナメントやリーグ戦をするにあたっても、
キリがいい気がするので、
とにかく楽しんでいきましょう!」
参加者のうち、6人は分かる。
大林基信くん
満田譲くん
というのは、選抜の日にキスを目撃した、あのカップルだろう。
左天護くん
国原望くん
には会ったことないから、
実際、会ってみてのお楽しみかな。
盛川さんのメッセージからも、
リーグ戦とかトーナメントとか、
ちゃんと将棋もやるようだし、
その点でも安心が持てた。
合宿前の葵くんとの会話でも、
トニー「楽しみだね。」
葵くん「楽しみだけど、心配だわ。」
トニー「何が?」
葵くん「いや、トニーくんの心が、
他の魅力的な男性に、
うつっちゃうんじゃないかと思って。」
トニー「そんなことないよ。
僕は葵くんのこと愛してるもん。」
葵くん「ホント?」
トニー「ホントだよ。ほら、愛してる。」
と言って長いキスを交わしたりしていた。
そして春合宿の日を迎えた。
ロケット大同様、
作者が所属していた大学も、
将棋部の合宿はありませんでした。
ただ何回か他大学の合宿に参加したことはあります。
その時は、その強豪大学の合宿の雰囲気を感じて、
やっぱ強い大学は違うんだな。
将棋に対するこういう姿勢が、
うちの部員とは違うから、
入学時の棋力の差が開いていくんだなと思えたわけです。
とはいえ、本文では夜倉先輩は、
合宿が必ずしも必要ではないみたいなことを言っていますね(笑)
でも、それも一理あるような気もしてます。
自分が合宿のない大学将棋部を経験してきたというのもありますが、
本当にネットで真面目に感想戦とか検討を重ねれば、
それで十分な気がするんですよね。
あくまで、棋力を上げるという意味では。
ま、合宿は棋力だけでなく部員同士の交流も兼ねているでしょうから、
そういうイベント的な意味合いとしては、
あった方がいいのかなとも思いますが。
そして、左天くんと国原くんという新キャラを
出してしまいましたね。
今のところ、全くキャラ付けを考えていませんが、
ま、なるようになるっしょ。
ってな感じです。
いつ、秋服を出すか迷うこの頃。




