いつの世も、告白は緊張するね
翌週の日曜日、
僕と葵くんは、水族館に来ていた。
水族館デート(*^_^*)
前日夜に、おおまかなデートプランを立てた後、
やっぱり、冬に水族館とか合わないかもしれないなぁ。
でも今の期間、珍しい魚がちょうど来てるんだよね。
葵くんが気にいるかどうか分かんないけど、
個人的興味も含めて、行ってみたいんだな。
そして、今は水族館。
トニー「冬に水族館って、
何となく合わないかなって気がしてたんだけど、
どう?」
葵くん「すごく楽しいよー。
というか冬に水族館が合わないって、どういう理由?」
トニー「水族館の魚→元は海、
海→海水浴→夏っていう思考過程。」
葵くん「ハハハ、面白いね、トニーくんは。
そうやって連想しちゃうのか。
なるほどね。
でも僕はそういう連想しないから大丈夫だよ。」
葵くんと仲良く水族館を回るも、
僕は夕方に予定している告白について、
頭をめぐらせていた。
さすがにOKしてくれると思うんだけども、
こればっかりは、少し怖いものがある。
とはいえ、逃げるな自分。
葵くん「ねぇねぇ。この魚、可愛くない!?」
聞かれるたびに、
君の方が可愛いよって、
言いたくなるんだけど、
それじゃあ会話が続かないので、
トニー「そうだね。可愛いね。
この、ほっぺみたいなところの、ぷっくり具合が。」
葵くん「でしょでしょ♪」
本当なら、葵くんとの会話を純粋に楽しみたいんだけど、
純粋には楽しめておらず、
夕方のことで頭がいっぱいだった。
途中、人の気配があまりないところで、
葵くん「手が冷たいから、手を繋いでもいい?」
トニー「いいよ。」
というように、葵くんから手を繋いでくれたんだけれども、
不安感は抜けなかった。
やっぱり高校時代の経験がトラウマになってるんだろうな、僕は。
高校時代、キスもエッチもしてた同級生に告白した時に、
同級生「ごめん。俺は女の子じゃないとダメだわ。
男とは遊びならいいんだけど、
ガチで付き合うってのは無理なんだ。」
と言われて、部屋で泣いたし、
数週間、憂鬱だった記憶がよみがえる。
結果的には、
同級生がノンケ寄りのバイだったというわけで、
今回の葵くんのケースには当てはまらないと思うけれども、
とはいえ、怖いものがあった。
そして夕方。
30階立てのビルの展望台へと向かう。
告白の場所としては、
ちょっとベタすぎるだろうか!?
でもロマンチックといえばロマンチックなはず。
とにかく緊張するけど、自信持とうぜ、自分!!
そんな僕の心配をよそに、
葵くんは純粋に楽しんでいるように見えた。
葵くん「綺麗だねー。
この高さからだと、こんな風に見えるんだ。
今まで高いタワーの上から見たことはあるけど、
このビルのところからの景色も、
すごく綺麗だね。
良いスポットにつれてきてくれて、
ありがと。」
そんなこんなで夜景を楽しみながら、
葵くん「そろそろ下に降りよっか?」
と、葵くんが言った時に、
トニー「待って。あのさ、葵くん。」
葵くん「何?」
トニー「葵くん、す、好きだよ。
僕と付き合ってほしい。」
言ったー!
とうとう言ったぞ、僕は。
言ったことだけに満足してはいけないが、
胸のつかえが下りた気がした。
後は、
葵くんからOKの返事をもらうだけ。
油断はできないけど、
たぶん今日の雰囲気からも大丈夫なはずさ。
ドキドキしながら、
葵くんの口が開くのを待っていると、
葵くん「ごめんね。
トニーくんのことは友達までにしか見れないかな。
付き合うのは、ちょっと・・。」
それを聞いた瞬間、
無意識に、涙が大量にこぼれてきた。
そ、そんな馬鹿な、
なんで、なんでって
状況を理解できずに、反射的に涙を流す僕がいた。
その数秒後。
葵くん「うっそだよ~ん(*^_^*)
僕もトニーくんのことが好き。」
葵くんがキスしてきた。
トニー「それじゃあ、なんで、なんで断ったのさ。」
葵くん「うんとね、あっさりOKしちゃうと、
すぐに捨てられるような気がして。
だから、こうやって感情を揺さぶってさ、
トニーくんに僕のことを、
もっと思ってもらいたかったんだよね。
ただ、まさか泣くとまでは思ってなかったから、
そこは、ごめん。謝るよ。」
などと言われたが、信用できなかった。
トニー「本当に。本当に彼氏になってくれるの?」
葵くん「うん、そうだって言ってるじゃん。
もう1回キスしよっか。」
その後、何回かキスをするものの、
すっかり僕は情緒不安定になっていた。
トニー「葵くんが嫌じゃなかったら、
今日はアパートに泊めてほしいんだけど。
一人暮らしだったよね?」
葵くん「え? だって明日は大学でしょ!?
僕のとこから始発で出ても、
トニー君の大学の1限には
ギリギリ間に合わないと思うよ。」
トニー「そんなのどうだっていいよ。
彼氏なんだし、泊めてよ。」
僕のただならぬ情緒不安定っぷりを感じたのか、
葵くんはOKした。
道中、ふと冷静になり、
暴走しすぎているかなと思っていた。
彼氏になったからといって、
強引になってしまっては、
それこそ葵くんに愛想つかされるかもしれないのに。
いーや、でもこの情緒不安定の原因を作ったのは、
葵くんだし、これぐらいは許容してもらわないと!
葵くんの住むアパートに着く。
部屋は、今時珍しい、畳だ。
葵くん「畳の方が落ち着くんだよね。
すぐに横になれるし。
何も、おもてなしできないけど、
上がってね。」
そして玄関のドアが閉まると同時に、
僕は葵くんに抱き着いて、
押し倒していた。
葵くん「ちょ、ちょっと待ってよ。」
僕は離れない。
葵くん「彼氏になったからって、
すぐにこんなのは嫌!」
トニー「もー。
いったい誰のせいで、こうなったと思ってるのさ!」
僕は感情が爆発する。
トニー「ここまで葵くんと、
うまくやってきたつもりだけど、
断られた瞬間にさ、
あ、僕は信じたくなかったけど、
葵くんにとってはそういう存在になりえなかったんだな、
仕方ないか。受け止めるしかないよね。
って思ってたのに、
嘘でした(^_-)って、
そんなの、ふざけてるよ。
僕がどれだけドキドキしてたのか知らないんでしょ、葵くんは。
もう心臓が張り裂けそうなぐらいだったのにぃ。」
僕はまた、大量の涙で、葵くんの服を濡らした。
少し経ってから、
頭を撫でられ、
葵くん「よちよち、辛かったんでちゅね。」
トニー「辛かったでちゅよ。それなのに葵くんは。」
葵くん「ごめんなさいでちゅね。
いたずらが過ぎちゃって。」
そして、また、葵くんの胸で、わんわん泣いた。
待てよ?
葵くんの言葉に促されて、
ついつい赤ちゃん言葉を使っているけど、いいのか?
まーいいか。
今はそういう気分だし。
葵くん「それじゃあ、布団で寝ましょっか。」
トニー「寝まちゅけど、簡単には寝かせないでちゅ。
今日のいたずらの、おしおきするでちゅから。」
その後、僕達は、
なめたり、もんだり、キスしたりしながら、
愛し合った。
何だ、この展開。
まず今回、
将棋要素が全くと言っていいほどありません(笑)
小説のタイトル詐欺じゃねーかと思えるほど、
今回ホモ要素だけだね。
ホモといっても、そんなに刺激は強くない程度だけど。
それで、告白は、
いつの時も緊張しますね。
作者は、
トニーくんのようにロマンチックな場所で告白したことはありません。
公園でとか、流れでとか(笑)、居酒屋でとか、
そんなんばかりです。
今後は、もうちょっとロマンチックな場所で
告白していきたいなとは思いますが。
そして、赤ちゃん言葉。
何でだよ?
全く想定してなかったのに、
執筆中に急にそれが浮かんできた。
ま、それはそれで、
読者に赤ちゃんプレイを妄想させるんでいいのかな!?
とか思ったりするんですけど、謎展開ではありますね。
元々、構想がまとまっていたというのもありますが、
これぐらいの字数だとすぐに書けるので、
なるべくこれぐらいでおさめていきたいです。かな!?




