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大学将棋、時々ホモとか  作者: 筋違い
12/38

オール団体

夏休みも少しすると、

Aさんより大会のお知らせというか、

この団体戦の大会に出たいから、

5人集めてくれ!!

という案内が来た。


それは、

9月はじめに、カントー南部で開かれる、

全国オール団体というもの。


5人1組の団体戦で、

参加資格は、学生であること。

過去の大会の結果を見ると、

中学・高校・大学など様々な学校が参加している。

カントー南部での開催なので、

参加校にはカントー地区が多いが、

カンサイやチューブの強い大学も参戦している大会だ。


秋の団体戦の前に、

この全国オール団体にも、


AさんとDさんは4年で最後だから、

みんな、協力してくれよな? な? な? な?

ってテンションの案内だった。



ほどなくして、

トニー、Aさん、Bさん、Dさん、Eくんという5人が揃う。

この5人は戦闘力的にもロケット大のトップ5だ。


僕自身、

この5人でどこまでやれるんだろうという思いもあり、

大会当日まで待ち遠しくなっていた。




全国オール団体の案内と同時に、

カントー・オール個人の案内も来た。


カントー・オール個人についてのAさんのテンションは、

「出たい人は出ればいいよ。」と投げやり。



どういう大会なんだろうなぁ?と思い、


困ったときの、夜倉先輩に聞いてみると、


夜倉先輩「夏休みのカントーの個人戦の学生大会って感じかな。

     大学生だけでなく、

     小学生、中学生、高校生、大学院生もたぶん出れたはずだし。」


トニー「出た方がいいですかね?」


夜倉先輩「うーん、それは自由だよ。

     出たければ出ればいい(笑)

     大会の特徴としては上位の方はもちろん強いけど、

     予選突破の難易度は春や秋の個人戦よりは低いかな。

     やっぱり夏休み期間ってこともあってか、

     特に大学生は数がそんなに集まらないし。」




夜倉先輩「前も言ったけど、

     学生だからって時間が有り余っているわけではないんだから、

     将棋だけに限らずいろんなことをした方がいいと思うよ。

     社会人である俺からすれば、

     大学生の2ヶ月近くもの夏休みは羨ましすぎる!!

     俺と交換してくれやってなるけど、

     かといって無計画に過ごしちゃうと

     有意義に過ごせないからね。

     

     将棋部の後輩にこんなこと言うのもおかしいかもしれないけど、

     夏休みぐらい、

     ちょっとは将棋から離れてもいいんじゃないかな!?と思うよ。

     俺自身、大学時代は将棋部にいすぎたなと後悔してるから(笑)」


トニー「でも、

    カントー個人はさておき全国オール団体には出ようと思っているんです。

    また、AさんとDさんのために秋の団体戦で上位に入りたいんです。

    そのためには、夏休みもある程度しなきゃとは思うのですが・・。」


夜倉先輩「まぁ、最終的にはトニー君の自由なんだけれども、

     そんなに将棋にのめり込まなくてもいいと思う(笑)

     いや、ダメだな(笑)

     現役の将棋部員にこんな事言ってたら・・。

     何はともあれ、メリハリつけて、やってもらえればいいと思う。

     将棋をやるにしてもダラダラと惰性でやっていては勿体ないし。

     1日3時間までとか、詰将棋10題とか、

     そうやってちゃんと決めてやった方がいいと思うよ。


     もうね、オッサンの戯言かもしれないけどさ(笑)、

     大学の夏休みは確かに長いよ!!

     でもね、あっという間に終わっちまうんだ。

     それを毎日ネット将棋指してましたで

     終わらせるのは、

     あまりにも寂しいと思うのさ。


     ま、トニー君の自由だけどね(笑)」



そんな先輩の意見(?)を参考にして、

よし、戦闘力を200以上上げる目標を達成しようとは思うけども、

それにこだわらず、いろんなことをやっていこうかと。


夏休み中の大会は、

とりあえず全国オール団体に、絞ろう!と決めた。




そして月日は流れ、


全国オール団体当日。


トニー、Aさん、Bさん、Dさん、Eくんと、

ロケット大学のベスト5が集まる。


Aさん「皆の衆、夏の修行で戦闘力は上がったかな?」


そこで今日の参加者の戦闘力が申告される。

左は春の団体戦が始まる前、右は現在の戦闘力。


トニー 1152→1307

Aさん  921→1016

Bさん 1562→1618

Dさん 1213→1162

Eくん  746→821


Aさん「トニー君、頑張ったね。

    しかし200アップ達成者は誰もいないか。

    まだ、夏休みも3週間ぐらいはあるしな。」


それを聞いて、いや、もう3週間しかねぇっすよって

独り言ツッコミをした。


Aさん「てゆーか、D下がってんじゃねぇか!?

    何やってんだよ。」


Dさん「うるせーな。

    下がってもお前より上なんだよ。

    お前は分からんかもしれんが、

    この段階で戦闘力を上げるのは難しくなるんだよ。」



そんなやり取りを交わしながら、

大会会場に着き、オーダー表に記入する。


大将:Eくん 821

副将:Aさん 1016

三将:Dさん 1162

四将:トニー 1307

五将:Bさん 1618


Aさん「こんなオーダーにしたことはしたけど、

    今回、オーダーってほとんど関係ないけどね。

    相手がどうだって把握できるような人員の余裕なんてもちろんないから、

    出たとこ勝負って感じで。

    とはいえ上から強い順に並べたらつまんないから、

    弱い順に並べてみた。

    このオーダーの理由は、それだけ。

    もし相手の人数が少なかった時は、

    一番強いBに不戦勝っていう勿体ない話になるけど、

    本番の団体戦ではないから、そこはそれで勘弁な。」


トニー「ちなみに相手って、もう決まってるんですか?」


Aさん「1試合目はもう少ししての抽選で決まるよ。

    そして2試合目からは、スイス式っていって、

    同じ勝敗どうし(勝ち負けも同じ順番)のチームで、

    抽選していくって方式になってるよ。

    それで5試合目までやっていく感じ。」


トニー「同じ勝敗どうしで抽選ですか。それは面白そうですねー。」



1試合目の抽選が終わって、相手が決まる。


1試合目 ロケット大VSスパシーバ高校


高校生が相手か。

しかし、どんな相手なのか全く分からんな。

とにかく、力を出し切って勝つしかない!

ロケット大のみんなも、さすがに高校生には負けたくないということで、

気合いが入っているようだった。


結果は、

Eくん以外勝ちで、4-1で勝利。


Eくん「あっしだけ負けて、すみません。」


Aさん「そんなことないよ。

    おそらく高校生らしく、

    大将には強い子を置いてたんだろうから、

    気にすることないよ。」




2試合目の抽選を行う。

ロケット大は勝っているため、

1試合目に同じく勝っているところと当たる。

さすがに簡単に勝てる相手は来ないだろうなと思いながら、

抽選結果を待つ。


そして、

こういった方式の大会の醍醐味とも言えるべく組み合わせとなる。



2試合目

ロケット大VSアカモン大Aチーム


Dさん「まじかよ。凄いとこ引いたねェ。部長。」


トニー「アカモン大って、1部の上位が常連で、

    全国大会でも好成績を上げているあのアカモン大ですか。」


Aさん「そうだよ。

    戦闘力2500でも団体戦に出れないんじゃないかと噂されている、

    あのアカモン大さ。

    いやー、薄いとこ引いちゃったなぁ。」


Bさん「まぁまぁ。

    でも、これがこういう大会の醍醐味じゃないですか。

    うちらじゃあアカモン大の主力と対局する機会なんて

    ほとんどないでしょ。

    せっかくの機会、楽しみましょうよ♪」


ってなわけで、

アカモン大Aチームとの対局が始まる。


対局ちょっと前に、

「Eくんの相手以外は、アカモン大のレギュラーだね」

とAさんに言われたけど、

そんなこと、もう気にしても仕方ないので、

やってみるしかなかった。



Aさんからそんな風に言われたこともあって、

僕も警戒心というか、どうせ勝てないのではないかと

萎縮していた。

こういうのが、相手の実績を知っているデメリットなんだよな。

もちろん団体戦のオーダー戦略をするには、

相手の実績が分かっていた方がいいんだろうけど、

実際に自分が対局する時に相手の実績が頭にあると、

対局前からも既に圧倒されてしまう。


トニー「スー ハー スー ハー」

相手にも聞こえるような深呼吸をしながら、

気分を落ち着かせる。


戦型は相振り飛車。

簡単には負けたくない、

と思いながら指すが、


気がつけば負けていた。


団体でも、もちろんというか、

全員負けの0-5負け。


さすがに次は勝てそうな相手に当たるだろうと期待し、

3試合目の相手が決まる。


3試合目

ロケット大VSキューブラー大


トニー「キューブラー大って、カンサイでしたっけ?」


Aさん「そうだね。

    カンサイの1部リーグで何年も残留している大学だね。

    カンサイも上が強いから、

    キューブラー大が全国に行くのは5年に1度あるかないか

    ぐらいだろうけど、

    もちろんロケット大よりは、はるかに格上だよ。


    また、薄いとこ引いちまったのかなぁ。

    でもさっきのアカモン大よりは1発入れる可能性が高い。

    だから、誰か記念に1発入れて、

    1-4で負けようぜ。」


何とも、低い目標だなと対局前に思っていたが、


対局後、0-5であっさり負けて、

妥当だなと、皆で頷く。




ここまで勝ち・負け・負けの順番の

1勝2敗どうしでくじを引き、


4試合目は、

ロケット大VSスパシーバ中学


なんと1試合目のスパシーバ高校の付属中である。


1試合目同様、

中学生にはさすがに負けらんねぇよなと全員気合いが入り、

Dさん、トニー、Bさん勝ちの3-2で勝利!!


スパシーバ高校よりスパシーバ中学の方がちょっと強いのか。

世代によってはそういうこともあるのかな。



そんなこんなで5局目ともなると、疲れてきていた。


もう、どこでもいいから来いや!と、

5試合目の抽選を待つと、


5試合目

ロケット大VSオーケー中学


また中学生か。

さすがに中学生には負けらんねぇーよと、

気合いが入りかけたが、


トニー「あれ、でも、オーケー中学って。」


Aさん「1部リーグのオーケー大学の付属中だろうね。

    たぶんだけど、それなりに強いとは思うよ。

    とはいえ、中学生に負けるわけにはいかないけどな。」


全員「ですね!」



そして気合いが入るも、

Bさんのみが勝ちの1-4負け。




大会が終わって、

駅までの帰り道、


やばい、皆、意気消沈している。

秋の団体戦に向けて弾みをつけるはずが、

これじゃあ出ない方が良かったんじゃないか!?と思っていた。


そんな中、

Bさん「いやーでも、部長本当に運がいいですねー。」


Aさん「どこがだよ。」


Bさん「だって今日当たったチームって

    こういう大会でしか当たれないところばっかですよ。

    高校、中学2つ、カントー1部、カンサイ1部だし。

    カントー3部~5部の大学もそれなりに参加していたのに、

    そういうところと当たらなかったってのは、

    部長のくじ運のおかげですよ。

    これだけ運が良ければ、秋の団体戦も、やれますよ!」


Aさん「そうかなぁ。

    でも、そういうことにしとくか。」


と、Bさんの言葉ですっかりAさんはじめ、

みんなの空気が変わった。


こういう一言って大事だな! 見習いたい!


Aさん「ようし、みんなこの調子で秋の団体戦も頑張ろう!

    なるべく戦闘力200上げれるようにね。

    俺も上げれるようにするから。

    では、今日はみんなお疲れ―。」


全員「おつかれーぃ」


みんな、それぞれの帰路についた。

これぞ大学将棋じゃねぇか!!


今回、ホモ要素は全くありません。


だから、R15とかいらんのやけどね。


やっぱ、こういう大学将棋系書いてる方が楽しいかな!?


でも、ただの大学将棋だけだと、何か物足りないから、

たまにホモ要素っていうスパイスを入れたくなるんだよね。


単なる大学将棋の話だけだったら、

俺が書くべき話ではない気もするし。


ちなみにこの話の

オール団体のロケット大の対戦相手は、


自分の大学時代の経験を基にしています。


ロケット大と同じように、

某高校

某関東A級

某関西A級

某中学(1試合目の付属)

某中学(関東A級の付属)


いやー自分も、

某関東A級のエースと当たることになった時は、

びっくりすると同時に、

記念になるなと思いました。


ま、その時は一間飛車を指して、

ボロ負けしましたが。

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