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追放された男、最狂にて  作者: 新仁友成
第一部 第5章 新顔
35/44

3人目

「あの~何か用か?」

アルベール。


「用も何も、この嬢ちゃんが凄い剣幕でギルドに来てな。アルの屋敷を教えろって。でも、教える訳には行かねーだろ?それをさっきまで続けて今に至る。」

ウォーテル。


「アル様♥️お久し振りですわ~。このおじさんがケチなんですわ~♥️私とアル様の赤い赤い糸を切ろうとする悪人ですわ~♥️」

クロム。


「悪人って、お前な…お前の言ってる事なんて常時、支離滅裂だろっ!!お前、冒険者として名が通ってなければストーカーだぞ!?」

ウォーテル。


「まぁ、こんなお馬鹿でお下品でポンコツなおじさんがギルドマスターなんて世も末ですわね♪」

クロム。


「なぁアル。見ての通りだ。悪いとは思ったんだが俺も暇じゃないからさ……」

ウォーテル。


「だから、一緒に来たと?」

アルベール。


「あぁ」

ウォーテル。


「馬鹿なの!?一緒に来たからOKとかねぇから!!ギルマスが個人情報教えちゃ不味いだろっ!!」

アルベール。


「はぁぁぁ、ここがアル様と私の愛の巣ですわね♪♥️」

クロム。


「で、え~と…何か用かな?」

アルベール。


「アル君ー。誰だったの?」

後ろからルシェラが声を出しながら近づいてくる。


「えっ!?ギルマスッ!!」

2人を見て驚くルシェラ。


「よぉ!」

ウォーテル。


「そっちの娘は……あっ!前、アル君とダンジョンに潜ってた娘よね!?確か【青空の龍】所属よね?」ルシェラ。


「はい。お姉様♥️。これからよろしくですわ♥️」

クロム。


「アル君、折角だからあがって貰えば?」


「えっ!?いや…まぁ……」


「そうだな、その方が話が早く深い話が出来そうだな失礼するよ。」

ウォーテル。




◇◇◇◇◇◇◇◇

「改めましてお姉様達、初めましてですわ。クロム・レストレンジです。アル様とは赤い赤い糸で結ばれてますわ~♥️だからと言ってお姉様達と争う気はありませんわ♥️。お姉様達はハーレムですわよね!?なら、第3婦人として私も仲間に入れてください。お姉様達の武勇なら拝見しておりましたわ~♥️」

リビングのソファーに腰を掛けた直後、開口一番クロムが切り込む。


(この娘は誰相手でもブレないな……)


「え~と…どう思う?シルフィー?」

ルシェラ。


「悪い奴には見えないけど…」

シルフィード。


バンッ!

ドンッ!

床に土下座するクロム。

「おっおい!!」

ウォーテルが慌てる。


「お願いします。お姉様達。私はアル様の事を昔からお慕いしてましたっ!!いつも、いつも見ていました。アル様の武勇だけじゃなく何処か窮屈そうに自分を押し殺しながら魔物と戦うアル様を!いつしか私はアル様のお側で支えて心に居場所をあげたいって思ってました。この人を助けてあげたい!守ってあげたい!支えてあげたい!ってどうにか許可をくださいお姉様達。」

クロムが土下座しながら懇願する。


(この娘も私と一緒だ。ずっとアル君を見てきて何も出来ない自分が嫌になって嫌になって。やっと自分の手で何とか出来そうな所が今なんだ…)

ルシェラはクロムを見ながら過去の自分と重ねる。


「…」

沈黙する一同。

少しの間。


「クロムちゃん、顔上げて。私はいいよ。クロムちゃんなら。」

ルシェラ。


パァーと顔が明るくなるクロム。


「ルシェラ…?」

困惑するシルフィード。


「この娘なら私は、ここに住む事も第3婦人も許可する。」


「えっ!?」

驚くアルベール。


「私はアル君の地位とかお金目当ての女の子とか、アル君を傷付ける人、傷付けた人なら絶対許さない。けど…たぶんこの娘は私達と同じでアル君の事が大好きでずっと一緒に居たいんだよ。側に居たい…私はわかる、その気持ち…」

ルシェラがシルフィードに説得する様に語りかける。


「ウチはルシェラが良いなら良いよ。でも、アルッは大丈夫か?」


「ん?……まぁ」

困惑するアルベール。


「なんだ、嬉しくないのか?」

シルフィード。


「いや、嬉しいけど頭が追い付かないと言うか……本当に2人は良いの?」


「むしろ、大歓迎っ!!」ルシェラ。

「うん。」シルフィード。


「なら、俺も大歓迎だよ。よろしくね、クロム。」


「はぁぁぁ、クロム感激ですわ♥️ありがとうございます。お姉様達~♥️」


「ふぅー。めでたし、めでたし…だな?」

ウォーテル。


「いや、まだだろ?」

アルベール。


「ん?あぁ、クランの件か……」

ウォーテル。


「あぁ、俺は青空と取り引きして仕事を受けた事があるから総帥の顔はわかるけど、四條畷と契約は別問題だろ?しかも、クロムは青空の看板冒険者だしな……」


「そうだな……移籍金で言うと80億前後はするだろ?」

ウォーテル。


「げっ…そんなにすんのかよ……」


「するだろ、Sランク冒険者でクランの看板冒険者だろ?このまま、契約を満了するまで青空に在籍してから契約更新はせずに、お前らの所と契約するのが得策だろうな……そうすればFA(フリーエージェント)だから0円だぞ!?」

ウォーテル。


「クロム契約は何年残ってる?」

アルベール。


「去年、5年契約で更新したばかりですわ。」


「ふぅー、まだまだあるな……」

ウォーテル。


「いや、1つ手はある。成功するかは別だが…」

アルベール。





◇◇◇◇◇◇◇◇

「よぉ!!」


「おっ!アル!!」


アルベールは1人で【黄金の輝き】の本部兼屋敷に出向いていた。


「みんなは今、出払ってるんだよ。タイミング神だね♪今日は?何だい?ここに来るって事は何か用があったんでしょ?」

ノルンが笑顔で口を開く。


「そうか。そうか。あのさ、こないだ解散しようか悩んでたろ?それさ、合併じゃ駄目か?」

アルベール。


「合併?アル達と?」


「いや、青空の龍と……」


「何でまた?青空の龍?アルバスさんの所だよね?」


「あぁそうだ。実はなあそこの看板冒険者のクロム・レストレンジが俺の第3婦人になったんだけど、籍が向こうだから一緒に冒険出来ないから移籍させたいんだけど、80億前後かかるってさ。だから、ノルン達がもし解散か継続の2択で悩んでいるなら第3の選択として合併はどうかな~って。」


「第3婦人か…凄いねアル!…………それを受ければ…アル…アルに…償いにもなるかな?」


「もう終わった事だから、その事は忘れていい。別にお前達が合併を選ばなくても恨みはしないよ。」


「なら、1日だけ考えさせて欲しい、みんなの意見も聞きたいし。僕達は明日も休みだからさ。でも、向こうには言ったの?僕は前向きに考えてるけど…」


「いや、まだだな。ここでOK貰わなければ向こうに行っても無駄だろ?」


「確かにね…」


「じゃあ、帰るわ」


「うん。また、明日同じ時間に来れるかい?」


「あぁ、問題ない。」


翌日、ノルンの口から語られたのは合併に了承すると言う事だった。





◇◇◇◇◇◇◇◇

「今日はどういった用件かな?」


アルベール達はノルンから了承貰い直ぐに【青空の龍】本部に3人で向かった。

「クロムが俺の第3婦人になりました。」


「おぉ、おめでとう!…でいいんだよね!?ちょっと待っててくれ…今、クロムを呼ぶよ!」

そう言って秘書にクロムとデュークを呼ぶように伝えた総帥アンソニー。


「色々と、話が早くて助かります。」

アルベール。


「で、クロムの契約の事…だよね?」

アンソニー。


「えぇ。」


「まぁ、私としても笑顔で送り出してあげたいのだが……クロムは【青空の龍】のエースにして看板冒険者なんだ…意味がわからない君じゃないよね?」

アンソニー。


「えぇ、何で代わりの話も持ってきました。」

アルベール。


ガチャ

そこに、デュークとクロムが部屋に入ってきた。

「総帥どうしましたか?」

デューク。


「はぁぁアル様♥️とお姉様達♥️。」

クロム。


「デュークよ、クロムがアルベールの第3婦人になったみたいでな…第1部隊の籍をどうするか?って言う話なんだ…」

アンソニー。


「ッ!…」

デューク。


「まぁ、移籍金を払えば問題ないんだが、ウチは出来てばっかでそんな、金がないんだよな~これが!!それで、だ。【黄金の輝き】は知ってるよな?彼を合併という形で迎え入れるのはどうだろうか?そうすれば、クロムが抜けてもノルンやティラが居る。」

アルベール。


「うむ。」

アンソニー。


「ちょっと待て!!もう、クロムが脱退するのは決定ですか?」

総帥アンソニーの方を見て問い掛けるデューク。


「いや、決定ではないがクロムを見てこのまま契約までここに居させても前回の様にクロムが勝手に彼らと冒険しに行くのが目に見えてるだろう?それにクロムのモチベーションも気掛かりだしな。そんな状態で冒険なんかしたら命を落とすだろ?」

アンソニー。


「確か…に……では、この話を受けますか?」

デューク。


「横から失礼していいか?はっきり言って受けた方が良いと思うぞ?後々、クロムは結局FA(移籍金0円)で俺達の所に加入するのが規定路線だろ?それが今ならクロムを放出してノルンとティラが加入する。こんな旨い話があるか?」

アルベール。


「そこなんだよ、デューク。私よりも君の意見を聞きたい。結局は現場で彼らと上手く出来るかどうかは私じゃなく君なんだからね?」

アンソニー。


「…」

考え込むデューク。


「ティラは顔見知り程度ですがノルンなら上手く出来ると思います。」

デュークが重い口を開く。


(アルベールの言う事は理解出来る。このまま、クロムを残しても意味がない。追々、ウチとしても戦力が大幅に下がるだけだ……)

「その話…もう、向こうとは話がついてるのか?」

デュークがアルベールに問い掛ける。


「あぁ、これだ。」

そう言ってアルベールはノルンのサインが記入してある合併案の構成証書をテーブルの上に置いた。


「まぁ、向こうは解散か継続か悩んでいたみたいだから、この話を持ち掛けたんたんだ。」

アルベール。


「総帥。俺は受けた方が良いと思います。」

デューク。


「うむ。私もそう思う。」

アンソニー。


「ならっ!」

ルシェラ。

「おぉ!」

シルフィード。


「お姉様達♥️ありがとうですわ~♥️」

クロムはルシェラとシルフィードに飛び付いた。


クロムは【青空の龍】と双方合意の元、契約破棄を行い晴れて【桃色の獅子】に加入するのだった。


◇◇◇◇◇◇◇◇

「はぁ、美味しいですわ~♥️ルシェラお姉様のご飯は今まで食べた中で1番ですわ~♥️」

クロムは夕食を嬉しそうに食べていた。


「ね?言ったでしょ?」

「たっ確かに……」

「こりゃ~凄いな……」


アルベールが事前に2人にクロムが大食いと言う事を伝えたら信じなかった2人だが目の前の光景を見て…………

(食費が倍…いや3倍?……4倍?、5倍?)

ルシェラは頭の中で計算をする。


それでも、クロムのアルベール信者ぶりと愛嬌が何とも言えない人としての良さを出しており一家は一層、賑やかになった。


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